
与沢翼という人をご存じでしょうか?
ネオヒルズ族と称し、テレビにも結構出演していたから知っている人も多いかもしれない。
その彼が資金繰りが利かなくなり、事業継続が困難となってしまい、彼自ら敗北宣言をし白旗を上げた。今後倒産するのか破産するのかは分からないがまあいいザマァである。
秒速で1億を稼ぐ人なのに(笑)。
実は僕も彼の著書を読んでいた。ホリエモンの再来と称しフリーエージェントスタイルという新しい手法でたちまち時代の寵児と持て囃され、メディアにも引っ張りだこだったのである。
ただ、ホリエモンとはまったく本質的なことは違うなと感じた。
堀江さんの場合、根っこはすべて好奇心だと思う。好奇心が満たされれば結果としてお金はついてくるぞというスタンスだと思う。
しかし、与沢の場合、はじめに金儲けありきなんだよねぇ。フリーエージェントスタイルだなんだといっても結局のところいかにして情報弱者から金をむしり取ってやろうかという考えなのだ。つまり所詮はハイエナの下衆野郎でしかない。
自分自身、本を読んでみたが何言ってんだこいつはという呆れた感想しかなかった。
インターネットビジネスというのは確かに成功すれば億の金を得るのはたやすい(と思う)。別に堀江さん、孫さんに限らず、ネットで成功して億万長者になった人は数多い。そりゃそうだ、基本的に元手はパソコン一つ、仕入れの原価は電気代とネットの接続料ぐらいなもので、言葉は悪いが必要なソフトだって海賊版を利用すればアホみたいな安い値段で手に入る。
だからこそ、浮かれてしまうのだろう。
今だによく分からんのだが何故ネット時代にわざわざ東京のど真ん中のタワーマンションに住み、家賃何百万円のテナントを借りなくてはならないのかが理解できない。
たいていのことは電話とメールで済むのだから全国規模の事業をする場合、わざわざ東京にこだわる必要などない(もちろん都内にある企業を対象にして営業するのなら別)。
ありえないけどさ、俺は成功しても絶対にそんなところには住まない。如何せん金が掛かりすぎる。茨城だったら同じような間取りの物件が半額以下で借りられる。また人件費にしても東京だったら高い給料を払わなくてはならないが地方だったら都内の7割程度の給料で抑えられる。事実、あるWEB制作会社では受け付けをする事務所だけを都内に構え、作業は地方でさせている。もっと凄いところだと、事務所は東京で作業場は中国、タイということろも実際にある。事実、自分が取引している会社も受け付けは文京区だが作業場は上海にあると言っていた。
まともな経営者はいかに余分な経費を削減するかをきちんと考えているのだ。
見栄を張ることほど馬鹿馬鹿しいことはない。人はいちいち他人のことなど気にしていないのだ。
俺なら花より実を取る。
タワーマンションに住み、フェラーリを操り、夜は六本木のキャバクラでドンペリパーティー、それがIT長者のステイタスなのかもしれないがそんなものにまったく興味ない。
休みの日にはのんびりと魚釣りをするぐらいの方が性にあってる。
分不相応な見栄を張り、自滅する位なら田舎者と笑われても楽しく生きたほうがいい。
突き詰めれば晴耕雨読こそが自分の目指す究極のビジネススタイルなのである。