覆面の北枕

とりあえず四十になったわけですが確実に言えることはとにかく、『ヤバい』。

最近、会う人、会う人に言われます、覆面さんは丸くなった、昔のような狂気はなくなって甘くなったと。

昔働いてた女の子、暴力団、ケーサツ、すべての人が俺を見て変わったという。

ちょっと前に水戸のとあるコンビニで買い物してたときなんだけど、いかにもなお兄ちゃんがこっち見てんだよ、やだなぁ、面倒くせぇなぁ、勘弁してくれよ～、何でこんなんに絡まれんだよと思ったらあるヤクザの弟分だった。

「ご苦労様です、覆面さんですよね、いやー、分かんなかったすよ。自分○○の舎弟やっている△△です」なんていうわけよ。

で、出た言葉は、「風俗やってる頃の覆面さんはトンがってて自分なんか声掛けられなかったすよ。なんか雰囲気変わりましたね」だからね。

ああそうなの、だったらとりあえずコーヒー奢って（←初対面の奴にたかるなって）。

「…」（舎弟くん）

やった～、缶コーヒー奢ってもらっちゃった～！！

はしゃぐ、俺。

もうね、最近はすべてがどうでもよくなってしまっている。

昔だったら、「ああ○○君の舎弟なのか、頑張れよ。」って、壱万円札出してさ、これで飯でも食いなと、クールにすかしてたのに今じゃ百円のコーヒーをたかる側だからね（笑）。

なさけな～。

昔の俺からしたらありえねぇーっ。

今はもう格好付けようとか、キレて襲い掛かるとか、そんなんしません。

何かあったら１１０番か弁護士に電話すりゃあいいと思っている。

ちなみに、今日も妹分の女の子に言われた、「なんで最近はそんなに甘いの？昔は違ったじゃん」って。

言われるのは分かります。

事実、そうですねとしか返す言葉がない。

体力、気力ともに明らかに劣化しているのを痛感する。

確かに昔は好んでもめ事に絡んで行ったけどさ、近ごろは面倒臭いことに巻き込まれんのが凄くやなんだよね。

最近は絡まれたりしても、ごめんちゃいで俺の方から謝ってしまう。

これが年なのかなぁと思う、四十年と一日目の夜。


≫桜さん

自分久しぶりですね。

まだこっちにいんの？

いるんだったら、誕生祝いでスペシャルローションプレイをお願いします。

最後はお口で受けとめて♪


≫ゆいちゃん

読んでもらえば分かる通り、男盛りとかはないですね。

知っての通り昔はトンがっていたんだけどね。

最近はただのおっさん（笑）。