覆面の北枕

『東京・六本木などの繁華街で暴力事件などを引き起こしている「半グレ」と呼ばれる元暴走族グループなどについて、警察庁は７日、集団で常習的に暴力的不法行為に関与しているとして「準暴力団」と位置づけ組織や活動などの実態解明に乗り出すと発表した。全国の警察本部に通達を出して重点的に捜査するよう指示する』（ヤフーニュースより引用）


俺から言わすと取り締まるのが遅ぇーよって話なんだけどね。

個人的には本職のヤクザより無鉄砲な半グレの方がよっぽど怖かったりする。

半グレは筋道が通らんばかりか、平気で無茶すんじゃん。

一方暴力団はといえば筋道さえ通してあれば大概のことは丸く収まるし、収まらなければそのまま丸暴に駆け込んで有ること無いこと話を膨らまして大げさに話せばいいだけ（笑）、あとは国家権力がなんとかしてくれるから正直あんまり怖くない。

もっともそういうヤクザを恐がらない風潮が一層のこと不良の半グレ化に拍車を掛けているのかも知れない。

ヤクザが言っている本当のことと堅気が言ってる嘘、裁判になったとき、どちらが優先されるかといえば堅気が言っている嘘、これが現実です。

俺みたいな悪知恵の働く奴はそんなことは百も承知だから別にヤクザモンがガタガタ言ってきたところで、なんだコノヤロウ、おうだったら出るとこ出て話そうか、テメェコノヤロウとなる。

こうして堅気にも舐められ、組に入れば入ったで暴対法に対する締め付けがやたら厳しくてろくなシノギにも有り付けない、そんな窮屈な場所に魅力を感じず、だったら組になんか入らず、俺らは俺らで好き勝手にやろうぜという若者が増えたところでなんら驚きはしない。

シノギだってインターネットやケータイを使えばヤミ金、振込み詐欺、違法薬物の売買、もうなんでもござれである。

昔は悪さをするにはその土地のヤクザに話を通すのがしきたりだったが、ネットを使い、シノギのエリアが日本全国になった今、わざわざやくざを通す必要がなくなった。

ましてや、タバコ代にも事欠くような有様のヤクザになった先輩を見ていたら、ゆとり教育で育った若者達はああはなりたくはないねとなるだろう。

しかも、指定暴力団が犯罪を犯せば量刑は一般人の五割増し、片やヤクザ以上のえげつないことをしている半グレは捕まったところで身分は一般人扱い、暴対法に引っ掛かることなく、安い量刑で済んでしまう、もうこうなるとヤクザでいることのメリットがまるでない。

こういった背景が半グレ化を助長してるのは想像に難くない。

俺だって十九、ハタチならそう思うな、きっと。