死ぬのはまあ自由というか
- 2023/11/15
- 11:47
宝塚歌劇団という華やかな世界の裏面に潜む厳しい現実を、ある一人の物語を通して考察する。
宝塚では、全国から集まった容姿端麗、歌唱力、演技力を兼ね備えた才能ある者たちがトップスターを目指す。
しかし、芸術の世界にはスポーツのような明確な審査基準がなく、評価は主観に委ねられる。ここがスポーツとは似て非なるもの。大谷翔平と対峙する名うてのピッチャー、剛速球も空しくあっさりとホームラン、完全に勝負あり、清々しいほどわかりやすい。ピッチャーとバッター、駆け引きはあっても足の引っ張り合いはない。
芸能界の不条理さは深い。
芸術の評価基準が曖昧であるだけでなく、成功の鍵はしばしば上層部に気に入られること、あるいは親が有力者であるなど、裏の取引にあるとされる。これは芸能界全般に言えることで、ジャニーズ事務所がいい例だ。ペドフィリアの異常者に気に入られ、尻の穴をゆだねることが人気アイドルになるための登竜門であるとは片腹痛いが、それが現実だ。ジャニーズほど露骨じゃないにしても未だに枕営業がまことしやかに語られる、到底、都市伝説の類だとは思えない。
こういったヤクザな世界では、表向きいい人を装い、裏では互いを蹴落とし合うことが生き残りの戦略となる。決して良い悪いの問題ではない。そもそもがそのような世界なのだ。
今回、外部弁護士による調査は、「虐めは認められない」と結論づけたが、多少の誇張や被害妄想もあったにせよ、虐めはあったと思う。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」は、地獄にいるカンダタが天国への救いを求めて蜘蛛の糸を登るが、自己中心的な行動で再び地獄に落ちる物語。芸能界では自己チューだろうと、悪意の塊であろうと、ライバルを蹴落とし、上り詰めなくてはならない、それが芸能人としての正義だからだ。その正義が嫌ならさっさと退場をすればいい。
自殺した某は苦しい状況から逃れることができないと勝手に解釈したに過ぎない。子どもの自殺と違い、大人には逃げ道がある。辞めると伝言を残し、スマホの電源を切ればそれっきりだ。誰かが代役を務める。厳しい言い方になるがその逃げ道を塞いだのも自分自身だ。
もっとも自殺という選択が彼女にとっての解放であったのかもしれない。それならば自殺という選択を否定せず、尊重してやるのも一つの方法かもしれない。
人の人生に踏み込んだところで赤の他人が孤独や絶望の淵から人を救い出せるわけがないのだ。虐めはけしからんと断罪するのは簡単だが、それになんの意味もない。
宝塚では、全国から集まった容姿端麗、歌唱力、演技力を兼ね備えた才能ある者たちがトップスターを目指す。
しかし、芸術の世界にはスポーツのような明確な審査基準がなく、評価は主観に委ねられる。ここがスポーツとは似て非なるもの。大谷翔平と対峙する名うてのピッチャー、剛速球も空しくあっさりとホームラン、完全に勝負あり、清々しいほどわかりやすい。ピッチャーとバッター、駆け引きはあっても足の引っ張り合いはない。
芸能界の不条理さは深い。
芸術の評価基準が曖昧であるだけでなく、成功の鍵はしばしば上層部に気に入られること、あるいは親が有力者であるなど、裏の取引にあるとされる。これは芸能界全般に言えることで、ジャニーズ事務所がいい例だ。ペドフィリアの異常者に気に入られ、尻の穴をゆだねることが人気アイドルになるための登竜門であるとは片腹痛いが、それが現実だ。ジャニーズほど露骨じゃないにしても未だに枕営業がまことしやかに語られる、到底、都市伝説の類だとは思えない。
こういったヤクザな世界では、表向きいい人を装い、裏では互いを蹴落とし合うことが生き残りの戦略となる。決して良い悪いの問題ではない。そもそもがそのような世界なのだ。
今回、外部弁護士による調査は、「虐めは認められない」と結論づけたが、多少の誇張や被害妄想もあったにせよ、虐めはあったと思う。
芥川龍之介の「蜘蛛の糸」は、地獄にいるカンダタが天国への救いを求めて蜘蛛の糸を登るが、自己中心的な行動で再び地獄に落ちる物語。芸能界では自己チューだろうと、悪意の塊であろうと、ライバルを蹴落とし、上り詰めなくてはならない、それが芸能人としての正義だからだ。その正義が嫌ならさっさと退場をすればいい。
自殺した某は苦しい状況から逃れることができないと勝手に解釈したに過ぎない。子どもの自殺と違い、大人には逃げ道がある。辞めると伝言を残し、スマホの電源を切ればそれっきりだ。誰かが代役を務める。厳しい言い方になるがその逃げ道を塞いだのも自分自身だ。
もっとも自殺という選択が彼女にとっての解放であったのかもしれない。それならば自殺という選択を否定せず、尊重してやるのも一つの方法かもしれない。
人の人生に踏み込んだところで赤の他人が孤独や絶望の淵から人を救い出せるわけがないのだ。虐めはけしからんと断罪するのは簡単だが、それになんの意味もない。