だからなんだよ
- 2023/10/11
- 14:03
アマゾンの密林にはグンタイアリと呼ばれる凶暴なアリがいる。軍隊の名の通り、隊列を組んでジャングルの中を移動する。隊列の長さは時に20メートルにも及ぶ。
グンタイアリはハチと同じく尻に毒針を持ち、敵と見なした動物に集団で襲い掛かり、のべつ幕無しに毒針を刺す。それゆえ、密林の王者ジャガーですらグンタイアリを見つけると一目散に逃げ出すほど。ジャガーもグンタイアリに包囲され身体中をアリに蝕まれたら対処のしようがなく、まさに一巻の終わり。虎は死して皮を留めるというが、果たしてこの場合、ジャガーに皮は残るのか、それぐらいグンタイアリに襲われると凄惨な最期。
自然には食物連鎖と呼ばれるピラミッド型のヒエラルキーが存在すると中学校の理科で習った。この食物連鎖のヒエラルキーに対して、常々疑問に思っている。確かに概ねそうだろうと思うものの、グンタイアリはいったいどの程度の階層に存在するのか。これを考えだすとピラミッド型のヒエラルキーに疑問がふつふつと湧いてきて眠れない。いや別に寝れるか。
グンタイアリは肉食であり、相当高い階層に存在するのは理解できるが、だからといっててっぺんかといえばそれも違う。人を含め、大型動物を刺し、命をも奪うが常時大型動物を襲うわけではない。病気や怪我で弱った牛や馬などの家畜を襲って骨だけにしてしまうこともあるそうだが基本的に餌となるのは昆虫や小型爬虫類だ。わざわざ危険を犯してまで大型獣を狙いはしない。昆虫が主食のグンタイアリがジャガーよりも上のヒエラルキーに鎮座する、さすがにこれは無理があり過ぎるほど無理がある。
そもそもグンタイアリにも天敵がおり、カゲロウの幼虫であるアリジゴクはグンタイアリを捕食し、体長20cmほどのミミズによく似たテキサスホソメクラヘビはグンタイアリを好んで餌にする。テキサスホソメクラヘビは特殊な忌避物質を分泌してグンタイアリの攻撃を受け付けず、一方的にグンタイアリを捕食するといわれる。
じゃあ、アリジゴクやテキサスホソメクラヘビがヒエラルキーの最上位か。そんなバカな。アリジゴクなど小鳥やモグラの餌であろうし、テキサスホソメクラヘビも小型肉食獣や猛禽類(タカやワシ、フクロウなど)、トカゲのちょうどいい餌でしかないだろう。
つまり、BはAよりも強いがそのBよりCはもっと強い、しかしながらCはAよりも弱いといったメビウスの輪のようなものこそが食物連鎖の実態だと思う。食物連鎖の絵を見ると大抵蛇はカエルの上にいるが、ガマガエルは小さな蛇を好んで食べてしまう。同時にガマガエルは蛇の餌になってしまうのも事実。捕食と被食が同時に成り立っている。
そういう諸々を考えるとピラミッド型自体が実態にそぐわない矛盾の塊でしかなく、自然界の秩序とはそんな単純なものではないはず。だからなんだよという話ではあるが。

グンタイアリはハチと同じく尻に毒針を持ち、敵と見なした動物に集団で襲い掛かり、のべつ幕無しに毒針を刺す。それゆえ、密林の王者ジャガーですらグンタイアリを見つけると一目散に逃げ出すほど。ジャガーもグンタイアリに包囲され身体中をアリに蝕まれたら対処のしようがなく、まさに一巻の終わり。虎は死して皮を留めるというが、果たしてこの場合、ジャガーに皮は残るのか、それぐらいグンタイアリに襲われると凄惨な最期。
自然には食物連鎖と呼ばれるピラミッド型のヒエラルキーが存在すると中学校の理科で習った。この食物連鎖のヒエラルキーに対して、常々疑問に思っている。確かに概ねそうだろうと思うものの、グンタイアリはいったいどの程度の階層に存在するのか。これを考えだすとピラミッド型のヒエラルキーに疑問がふつふつと湧いてきて眠れない。いや別に寝れるか。
グンタイアリは肉食であり、相当高い階層に存在するのは理解できるが、だからといっててっぺんかといえばそれも違う。人を含め、大型動物を刺し、命をも奪うが常時大型動物を襲うわけではない。病気や怪我で弱った牛や馬などの家畜を襲って骨だけにしてしまうこともあるそうだが基本的に餌となるのは昆虫や小型爬虫類だ。わざわざ危険を犯してまで大型獣を狙いはしない。昆虫が主食のグンタイアリがジャガーよりも上のヒエラルキーに鎮座する、さすがにこれは無理があり過ぎるほど無理がある。
そもそもグンタイアリにも天敵がおり、カゲロウの幼虫であるアリジゴクはグンタイアリを捕食し、体長20cmほどのミミズによく似たテキサスホソメクラヘビはグンタイアリを好んで餌にする。テキサスホソメクラヘビは特殊な忌避物質を分泌してグンタイアリの攻撃を受け付けず、一方的にグンタイアリを捕食するといわれる。
じゃあ、アリジゴクやテキサスホソメクラヘビがヒエラルキーの最上位か。そんなバカな。アリジゴクなど小鳥やモグラの餌であろうし、テキサスホソメクラヘビも小型肉食獣や猛禽類(タカやワシ、フクロウなど)、トカゲのちょうどいい餌でしかないだろう。
つまり、BはAよりも強いがそのBよりCはもっと強い、しかしながらCはAよりも弱いといったメビウスの輪のようなものこそが食物連鎖の実態だと思う。食物連鎖の絵を見ると大抵蛇はカエルの上にいるが、ガマガエルは小さな蛇を好んで食べてしまう。同時にガマガエルは蛇の餌になってしまうのも事実。捕食と被食が同時に成り立っている。
そういう諸々を考えるとピラミッド型自体が実態にそぐわない矛盾の塊でしかなく、自然界の秩序とはそんな単純なものではないはず。だからなんだよという話ではあるが。

グンタイアリの天敵であるメクラヘビの一種。大きさといい、姿かたちといい、まんまミミズ。