ヒグマと対戦車犬
- 2023/05/24
- 13:48
北海道幌加内町の朱鞠内湖(しゅまりないこ)でヒグマに襲われて命を落とした釣り人のニュース、気になったのは釣り人ではなく駆除されたヒグマの方。
これが市街地にヒグマが出没したのであれば射殺もやむなしだと思う。捕らえて山に返したとしても一度市街地にある食べ物のうまさに味を占めると、また市街地に戻ってくるかもしれない。
しかし釣り人の男性がヒグマに襲われたとされる「ナマコ沢」と呼ばれるエリアは釣り船を使って接岸する自然環境の豊かなところ、果たしてそこに暮らすヒグマに罪はあったのか。ヒグマにすれば人も鹿も同じ獲物でしかなく、たまたま目に映った釣り人がヒグマに餌として認識されたに過ぎない。正直、殺されたヒグマは気の毒だと思った。早い話、ライオンのいる檻に入ってライオンに食われてしまった、襲ったライオンが悪いのか、檻に入った人が悪いのか、それと同じじゃないか。
ヒグマがいる所に出掛けて熊に食われてしまったのであればそれはむしろ自業自得だろうと思ってしまう。災害復旧や環境調査など公務で入山していたのであればまだしも釣り、単なる娯楽だ。
ヒグマが出るような場所に釣りなど行かなければ当然食われずに済んだ、ヒグマも人と出会わずにいれば殺されずに済んだ、ウィンウィンならず、まさにルーズルーズ。
今週の月曜日、NHKの「映像の世紀バタフライエフェクト・独ソ戦 地獄の戦場」を見た。ナチスドイツとソ連赤軍との戦いは好きな歴史テーマの一つであり、何冊か書籍を読み、映像を多数見てそれなりに勉強をしているつもりだがソ連赤軍が開発した対戦車犬、これは知らなかった。
番組終了後、対戦車犬についてウィキペディアで調べてみた。所詮ウィキペディアの情報であるため、真偽不明だが要約すると以下の通り。
対戦車犬とは犬の背中に爆弾を背負わせ、敵戦車の下に潜り込むと爆発する対戦車兵器。当然、犬も爆死。言葉は悪いが神風特攻隊の犬バージョン。しかしながら、この作戦は殆どうまくいかなった。戦車が走行する際に発する激しい騒音に犬が怯え戦車に向かわなかったり、自軍の戦車に誤って潜り込むなど散々な有様。特に1942年に起こった戦闘ではドイツ軍の火炎攻撃に対戦車犬達がパニックを起こし、逃げ帰って自軍部隊に甚大な被害を与え、遂には部隊の撤退を余儀なくされるに至ったとある。
結果として対戦車犬による作戦は失敗に終わったものの、人間の業とはどこまでも罪深いものだと思った。
ヒグマの射殺と対戦車犬とを同列に扱うのは無理があるが、どちらも人間のエゴの犠牲になった点では同じであると、そう言えなくもない。
釣りをするのは好きにやればいいが、わざわざ熊がいる危険な場所に出掛けずとも安全な場所で釣りをすればいいと思ってしまう。朱鞠内湖は釣り師にとって垂涎の的とされる幻の魚・イトウが釣れる一級ポイントとして有名らしいが命を賭して迄狙う獲物かといえばそれは疑問。裏を返せば熊がいる場所で釣りをするのであれば熊に襲われるのも必要経費として人生の勘定に入れるべきであり、その結果熊に喰われたとしても決して泣き言をいわない。死んでしまっているから泣き言を言いたくとも言えはしないが。
これが市街地にヒグマが出没したのであれば射殺もやむなしだと思う。捕らえて山に返したとしても一度市街地にある食べ物のうまさに味を占めると、また市街地に戻ってくるかもしれない。
しかし釣り人の男性がヒグマに襲われたとされる「ナマコ沢」と呼ばれるエリアは釣り船を使って接岸する自然環境の豊かなところ、果たしてそこに暮らすヒグマに罪はあったのか。ヒグマにすれば人も鹿も同じ獲物でしかなく、たまたま目に映った釣り人がヒグマに餌として認識されたに過ぎない。正直、殺されたヒグマは気の毒だと思った。早い話、ライオンのいる檻に入ってライオンに食われてしまった、襲ったライオンが悪いのか、檻に入った人が悪いのか、それと同じじゃないか。
ヒグマがいる所に出掛けて熊に食われてしまったのであればそれはむしろ自業自得だろうと思ってしまう。災害復旧や環境調査など公務で入山していたのであればまだしも釣り、単なる娯楽だ。
ヒグマが出るような場所に釣りなど行かなければ当然食われずに済んだ、ヒグマも人と出会わずにいれば殺されずに済んだ、ウィンウィンならず、まさにルーズルーズ。
今週の月曜日、NHKの「映像の世紀バタフライエフェクト・独ソ戦 地獄の戦場」を見た。ナチスドイツとソ連赤軍との戦いは好きな歴史テーマの一つであり、何冊か書籍を読み、映像を多数見てそれなりに勉強をしているつもりだがソ連赤軍が開発した対戦車犬、これは知らなかった。
番組終了後、対戦車犬についてウィキペディアで調べてみた。所詮ウィキペディアの情報であるため、真偽不明だが要約すると以下の通り。
対戦車犬とは犬の背中に爆弾を背負わせ、敵戦車の下に潜り込むと爆発する対戦車兵器。当然、犬も爆死。言葉は悪いが神風特攻隊の犬バージョン。しかしながら、この作戦は殆どうまくいかなった。戦車が走行する際に発する激しい騒音に犬が怯え戦車に向かわなかったり、自軍の戦車に誤って潜り込むなど散々な有様。特に1942年に起こった戦闘ではドイツ軍の火炎攻撃に対戦車犬達がパニックを起こし、逃げ帰って自軍部隊に甚大な被害を与え、遂には部隊の撤退を余儀なくされるに至ったとある。
結果として対戦車犬による作戦は失敗に終わったものの、人間の業とはどこまでも罪深いものだと思った。
ヒグマの射殺と対戦車犬とを同列に扱うのは無理があるが、どちらも人間のエゴの犠牲になった点では同じであると、そう言えなくもない。
釣りをするのは好きにやればいいが、わざわざ熊がいる危険な場所に出掛けずとも安全な場所で釣りをすればいいと思ってしまう。朱鞠内湖は釣り師にとって垂涎の的とされる幻の魚・イトウが釣れる一級ポイントとして有名らしいが命を賭して迄狙う獲物かといえばそれは疑問。裏を返せば熊がいる場所で釣りをするのであれば熊に襲われるのも必要経費として人生の勘定に入れるべきであり、その結果熊に喰われたとしても決して泣き言をいわない。死んでしまっているから泣き言を言いたくとも言えはしないが。