別にテロがすべて悪いとは思っていない
- 2023/04/17
- 16:05
芸能人や学生が自殺すると暫く続く。SNSの迷惑行為も同様。しかし、いくらなんでもさすがに総理大臣への襲撃は続かないだろうと思っていたが違った。未遂とはいえ2年連続は異常だ。
戦前の総理大臣襲撃事件は伊藤博文、犬養毅、高橋是清、原敬、濱口雄幸、齋藤實、これに実質的な総理大臣ともいえる内務卿の大久保利通が加わる。未遂は数多ある。大隈重信は暗殺は免れたものの片足を失う大怪我を負い、同じく未遂だが板垣退助は襲撃に合い、「板垣死すとも自由は死せず」との言葉を残している。
それでは安倍元総理の襲撃事件の前はいったいいつのことだったかと調べてみると細川護熙がホテルのロビーで1994年に右翼団体の男に襲撃されたまで遡る。今から29年も前のことだ。この男は天井にめがけて発砲したため、細川元総理を殺害する意図は元々なかったのではないかと思う。明らかに威嚇だ。
平成初期はバブル景気に湧き、日本中が金に翻弄された。しかし、調べてみると意外にも政治家にまつわる血生臭い事件は少なかった。褒め殺しで有名な皇民党事件もせいぜい竹下登がストレスで円形脱毛症になったぐらいで一滴の血も流れていない。
一般的に総理大臣への襲撃は政治的な思想が背景にある。結局未遂に終わったが、東條英機の暗殺は成功していれば英雄と称賛されて然るべきであると思う。もし東条英機の暗殺が成し遂げられていれば多くの国民が死なずに済んだのではないかと悔やまれる。かつて右翼の故・野村秋介が「殺人は悪いことだが、ヒトラーを暗殺するのは悪いことか」と語った。返す言葉が見つからない。テロリストを礼賛する必要はさらさらないが、国民を災厄の渦に陥れる為政者は死をもって償ってもらうのもひとつの方法であると思う。
今ならプーチンや金正恩、ミャンマー国軍トップのミンアウンフラインを暗殺する市民や将校が現れれば拍手喝采の大英雄だ。ロシアの有志が蜂起してプーチンの暗殺に成功する、そしてウクライナに平和が戻る、これを断罪できるだけの材料をあいにく持ち合わせていない。だから一方的に暴君をテロで排除するのが決して悪いとも思っていない。
ただ、安倍元総理然り、岸田総理然り、テロリズムの対象になるほどの悪逆非道かといえば当然違う。生前、反安倍を自認しており、国葬にも大反対だったが、でも、殺害は明らかにやり過ぎだと思っている。
土曜日に起きた岸田総理への襲撃も本人が黙秘を続けている以上、動機は分からぬが、少なくとも岸田総理個人に対してなにか私怨があったとは思えない。政治的な信条が岸田総理の暗殺へと駆り立てたのか。岸田総理はむしろやらな過ぎて腹立たしく思うことがしきり、そのやらな過ぎがテロへとつながったとは思えない。やり過ぎて殺された総理大臣はいても、やらな過ぎて殺された総理大臣は今のところ日本にいない。世界的に見てもやらなすぎて殺された大統領や総理大臣は極めて稀だと思う。
いずれにせよ、動機の解明が待たれる。
戦前の総理大臣襲撃事件は伊藤博文、犬養毅、高橋是清、原敬、濱口雄幸、齋藤實、これに実質的な総理大臣ともいえる内務卿の大久保利通が加わる。未遂は数多ある。大隈重信は暗殺は免れたものの片足を失う大怪我を負い、同じく未遂だが板垣退助は襲撃に合い、「板垣死すとも自由は死せず」との言葉を残している。
それでは安倍元総理の襲撃事件の前はいったいいつのことだったかと調べてみると細川護熙がホテルのロビーで1994年に右翼団体の男に襲撃されたまで遡る。今から29年も前のことだ。この男は天井にめがけて発砲したため、細川元総理を殺害する意図は元々なかったのではないかと思う。明らかに威嚇だ。
平成初期はバブル景気に湧き、日本中が金に翻弄された。しかし、調べてみると意外にも政治家にまつわる血生臭い事件は少なかった。褒め殺しで有名な皇民党事件もせいぜい竹下登がストレスで円形脱毛症になったぐらいで一滴の血も流れていない。
一般的に総理大臣への襲撃は政治的な思想が背景にある。結局未遂に終わったが、東條英機の暗殺は成功していれば英雄と称賛されて然るべきであると思う。もし東条英機の暗殺が成し遂げられていれば多くの国民が死なずに済んだのではないかと悔やまれる。かつて右翼の故・野村秋介が「殺人は悪いことだが、ヒトラーを暗殺するのは悪いことか」と語った。返す言葉が見つからない。テロリストを礼賛する必要はさらさらないが、国民を災厄の渦に陥れる為政者は死をもって償ってもらうのもひとつの方法であると思う。
今ならプーチンや金正恩、ミャンマー国軍トップのミンアウンフラインを暗殺する市民や将校が現れれば拍手喝采の大英雄だ。ロシアの有志が蜂起してプーチンの暗殺に成功する、そしてウクライナに平和が戻る、これを断罪できるだけの材料をあいにく持ち合わせていない。だから一方的に暴君をテロで排除するのが決して悪いとも思っていない。
ただ、安倍元総理然り、岸田総理然り、テロリズムの対象になるほどの悪逆非道かといえば当然違う。生前、反安倍を自認しており、国葬にも大反対だったが、でも、殺害は明らかにやり過ぎだと思っている。
土曜日に起きた岸田総理への襲撃も本人が黙秘を続けている以上、動機は分からぬが、少なくとも岸田総理個人に対してなにか私怨があったとは思えない。政治的な信条が岸田総理の暗殺へと駆り立てたのか。岸田総理はむしろやらな過ぎて腹立たしく思うことがしきり、そのやらな過ぎがテロへとつながったとは思えない。やり過ぎて殺された総理大臣はいても、やらな過ぎて殺された総理大臣は今のところ日本にいない。世界的に見てもやらなすぎて殺された大統領や総理大臣は極めて稀だと思う。
いずれにせよ、動機の解明が待たれる。