危険な考えを戒めた
- 2023/04/13
- 18:34
村上宗隆選手に熱愛発覚だとか。お相手はプロゴルファーの原英莉花さん。村上選手本人が「友人の一人」と否定している以上、マスコミの情報を鵜呑みにはできないが、とっさに思ったのは将来彼らが結婚して、子が生まれる、その子は父の背中を見てプロ野球選手になるのか、それとも母を追ってプロゴルファーになるのか、ついつい先のことを考えてしまった。
ちょっと待て、悪意はなくともこれは危険な考えだなと戒めた。
父母が有名なプロスポーツ選手だから子もプロスポーツ選手を目指さなくてはならない、そんな道理はない。子には子の人生がある。子が自らの意志でプロ野球選手なり、プロゴルファーを目指すのであれば結構だが、外野がそれを求めるのはおかしな話だ。
世の中には子の人生に過干渉する親が少なからず存在する。特にスポーツに関してその傾向が強い。いつだったか、中学生のバレーボールを見ていた。試合が終わると母親が娘に駆け寄り、人目をはばからず凄い剣幕で娘を叱責する。試合中ミスをしたからだ。手も出た。頭を叩かれた。娘は狼狽をし、ひどく委縮している。今にも泣きだしそうだ。チームメイトも不安げに見ている。楽しいはずのスポーツが彼女にとって苦痛の種にはなるまいかと心配した。
一事が万事、普段から脳筋の母親はすべてこうなのだろうと暗澹たる気持ちになった。
見ず知らずの親子であるからどういういきさつで娘がバレーボールを始めたのか知らない。娘が自分の意思でバレーボールを始めたのであればいいが、親からお前はバレーボールをしなくてはならないと選択の余地も与えられず、そのバレーボールをする理由も私がかつてそうだったから、お前もそうあるべきといった、なんの根拠もない極めて横暴な理由であると娘には悲劇だ。楽しいはずの部活動が苦痛の種でしかないならやる価値などない。百害あって一利なし。
だいたい試合中のミスなど付き物、プロスポーツ選手だってミスをする。ミスを減らすのは叱責ではなく一にも二にも練習。叩いてうまくなるのならいくらでも叩くがスポーツは叩いてもうまくならない。
親がスーパープレーヤーであればあるほど外野は子に期待しがちだ。
アニメ巨人の星でのしごきは今なお語り草。星一徹が息子である飛雄馬に熾烈な猛特訓を繰り返す。手を挙げるのはもちろん、大リーグボール養成ギプスなるトンデモ装置を少年飛雄馬に着用させ、ノックの練習は火のついた野球ボールだ。一見すると児童虐待でしかない。メジャーリーグですら火の球は打たない、果たしてこれは野球技術の向上に役立つのかとの疑問は別にして、一徹と飛雄馬の場合、法律的な問題はあるにせよ、親子の信頼関係を元にしごきは成り立っているので、特に問題はない。飛雄馬は自発的にジャイアンツのエースを目指している(ことになっている)。
信頼関係、結局はそこなのだ。
プロスポーツ選手の子供が親の後を追うのも、先の女子中学生のバレーボールも、親子に信頼関係があるのか、ないのか。
ちょっと待て、悪意はなくともこれは危険な考えだなと戒めた。
父母が有名なプロスポーツ選手だから子もプロスポーツ選手を目指さなくてはならない、そんな道理はない。子には子の人生がある。子が自らの意志でプロ野球選手なり、プロゴルファーを目指すのであれば結構だが、外野がそれを求めるのはおかしな話だ。
世の中には子の人生に過干渉する親が少なからず存在する。特にスポーツに関してその傾向が強い。いつだったか、中学生のバレーボールを見ていた。試合が終わると母親が娘に駆け寄り、人目をはばからず凄い剣幕で娘を叱責する。試合中ミスをしたからだ。手も出た。頭を叩かれた。娘は狼狽をし、ひどく委縮している。今にも泣きだしそうだ。チームメイトも不安げに見ている。楽しいはずのスポーツが彼女にとって苦痛の種にはなるまいかと心配した。
一事が万事、普段から脳筋の母親はすべてこうなのだろうと暗澹たる気持ちになった。
見ず知らずの親子であるからどういういきさつで娘がバレーボールを始めたのか知らない。娘が自分の意思でバレーボールを始めたのであればいいが、親からお前はバレーボールをしなくてはならないと選択の余地も与えられず、そのバレーボールをする理由も私がかつてそうだったから、お前もそうあるべきといった、なんの根拠もない極めて横暴な理由であると娘には悲劇だ。楽しいはずの部活動が苦痛の種でしかないならやる価値などない。百害あって一利なし。
だいたい試合中のミスなど付き物、プロスポーツ選手だってミスをする。ミスを減らすのは叱責ではなく一にも二にも練習。叩いてうまくなるのならいくらでも叩くがスポーツは叩いてもうまくならない。
親がスーパープレーヤーであればあるほど外野は子に期待しがちだ。
アニメ巨人の星でのしごきは今なお語り草。星一徹が息子である飛雄馬に熾烈な猛特訓を繰り返す。手を挙げるのはもちろん、大リーグボール養成ギプスなるトンデモ装置を少年飛雄馬に着用させ、ノックの練習は火のついた野球ボールだ。一見すると児童虐待でしかない。メジャーリーグですら火の球は打たない、果たしてこれは野球技術の向上に役立つのかとの疑問は別にして、一徹と飛雄馬の場合、法律的な問題はあるにせよ、親子の信頼関係を元にしごきは成り立っているので、特に問題はない。飛雄馬は自発的にジャイアンツのエースを目指している(ことになっている)。
信頼関係、結局はそこなのだ。
プロスポーツ選手の子供が親の後を追うのも、先の女子中学生のバレーボールも、親子に信頼関係があるのか、ないのか。