30年以上前に買った必勝しゃもじの意味を今頃知る
- 2023/03/26
- 17:42
高校の修学旅行は広島、宮島の土産物屋で必勝しゃもじを買った。30年以上経った今でも実家にある。当時、必勝しゃもじのいわれはまったく知らず。厳島神社観光のついでになんとなく購入したに過ぎない。「(しゃもじは)飯を取る」から転じて「(敵を)召し取る」、必勝しゃもじに意味が込められているのを知ったのは今回の騒動が初めて。なるほどうまいことをいうものだと感心した。
しかしながら、野党からはケチがついた。
立憲民主党の泉代表は、「戦争中の緊迫した国家の元首に対し贈るのは違和感がぬぐえない。本来必要なのは、発電機やカイロなど、実際にウクライナの民生に役に立つものだ」と述べ、日本維新の会の馬場代表も、「生きるか死ぬかという戦いの場に、地元の名産品を持って行くのはお気楽すぎる」と批判した。
この手の心の問題に関するものは扱いが本当に難しい。よく引き合いに出されるのが千羽鶴。送る人に他意はなくとも受け取った側の人はひどく困惑する。被災してまともな生活ができず心身ともに疲弊している、避難所に送られてきたのは千羽鶴、これをいったいどうすればいいのかと戸惑い、途方に暮れる。欲しいのは食料品や生活物資、そして現金。早い話ゴミが増えるだけ。千羽鶴じゃ尻も拭けず、赤ん坊のおむつにもならない。
千羽鶴に悪意があれば躊躇なく捨てられようが送った本人に悪意がない分、余計に善意の千羽鶴はたちが悪い。必勝しゃもじも同じといえば同じ。
日本の立場を鮮明にするため、必勝しゃもじもはいいお土産だと個人的にはそう思ったが、野党のような批判があるのもわからぬでもない。また、千羽鶴との違いを責められると答えに窮するのも事実。
結論から言えば意見を二分してしまうようなものを持っていくべきではなかった。岸田総理に悪気がないのは明らかだ。よもや戦局を拡大して、戦火を広域化させよとは思っていまい。本来は深く考えるべきところを深く考えず地元の縁起物だからという理由で持参したに過ぎない。ゼレンスキー大統領、及びウクライナ政府は岸田総理に悪意がないのをわかってくれているだろうが、送る日本人の側で意見を二分させてしまったのはまずかった。
では、なにを手土産に持っていくのが適切なのかといえば難しい。
泉代表のいう「発電機やカイロなど、実際にウクライナの民生に役に立つもの」、これをゼレンスキー大統領個人への手土産として持っていくはさすがにどうか。こういったものは別口で大量に支援物資として送ればいいだろう。絆の文字を日本語とウクライナ語で刻んだクリスタル製の置物と支援物資の目録であればよかったか。
いずれにせよ、総理本人はもちろん、官房長官や副官房長官、総理大臣補佐官、取り巻き誰もが必勝しゃもじに意を唱えないのだから異常事態といえば異常事態。それとも諫言一つをいえぬほど岸田総理は絶対的な存在なのか。そうではないと信じたいが。
しかしながら、野党からはケチがついた。
立憲民主党の泉代表は、「戦争中の緊迫した国家の元首に対し贈るのは違和感がぬぐえない。本来必要なのは、発電機やカイロなど、実際にウクライナの民生に役に立つものだ」と述べ、日本維新の会の馬場代表も、「生きるか死ぬかという戦いの場に、地元の名産品を持って行くのはお気楽すぎる」と批判した。
この手の心の問題に関するものは扱いが本当に難しい。よく引き合いに出されるのが千羽鶴。送る人に他意はなくとも受け取った側の人はひどく困惑する。被災してまともな生活ができず心身ともに疲弊している、避難所に送られてきたのは千羽鶴、これをいったいどうすればいいのかと戸惑い、途方に暮れる。欲しいのは食料品や生活物資、そして現金。早い話ゴミが増えるだけ。千羽鶴じゃ尻も拭けず、赤ん坊のおむつにもならない。
千羽鶴に悪意があれば躊躇なく捨てられようが送った本人に悪意がない分、余計に善意の千羽鶴はたちが悪い。必勝しゃもじも同じといえば同じ。
日本の立場を鮮明にするため、必勝しゃもじもはいいお土産だと個人的にはそう思ったが、野党のような批判があるのもわからぬでもない。また、千羽鶴との違いを責められると答えに窮するのも事実。
結論から言えば意見を二分してしまうようなものを持っていくべきではなかった。岸田総理に悪気がないのは明らかだ。よもや戦局を拡大して、戦火を広域化させよとは思っていまい。本来は深く考えるべきところを深く考えず地元の縁起物だからという理由で持参したに過ぎない。ゼレンスキー大統領、及びウクライナ政府は岸田総理に悪意がないのをわかってくれているだろうが、送る日本人の側で意見を二分させてしまったのはまずかった。
では、なにを手土産に持っていくのが適切なのかといえば難しい。
泉代表のいう「発電機やカイロなど、実際にウクライナの民生に役に立つもの」、これをゼレンスキー大統領個人への手土産として持っていくはさすがにどうか。こういったものは別口で大量に支援物資として送ればいいだろう。絆の文字を日本語とウクライナ語で刻んだクリスタル製の置物と支援物資の目録であればよかったか。
いずれにせよ、総理本人はもちろん、官房長官や副官房長官、総理大臣補佐官、取り巻き誰もが必勝しゃもじに意を唱えないのだから異常事態といえば異常事態。それとも諫言一つをいえぬほど岸田総理は絶対的な存在なのか。そうではないと信じたいが。