徒然草の一節に思ふ、すずめの戸締り
- 2022/12/19
- 11:00
『かくて明けゆく空のけしき、昨日に変りたりとは見えねど、ひきかへめづらしき心地ぞする 大路のさま、松立てわたして、はなやかにうれしげなるこそ、またあはれなれ』
徒然草の一節、確か高校の古文の授業で習った気がする、いや中学校か、よく覚えていないが、この言葉の意味だけはあれから30年以上経っても覚えている(くからくかりしきかるけれかれのク活用とか習ったな)。
こうして、元旦の夜明けは一見すると普段の朝となんら変わりないが、状況がいつもと違うのでなにか特別な心地がする。表通りの様子も松の木を立てて、きらきらと輝いて見えるから格別だという意味だが、この時期になると何故か毎年思い出す。
来年こそは何かしようと(年始からのスタートがうまくいかないとさらに延びて年度初めの4月から頑張ろうになる)。
結果として何もせずダラダラと過ごし、毎年、年の瀬を迎えるのが常であるが、来年はさすがに新会社を動かさなくてはと思っている。今年新しい会社を設立して、宇都宮に事務所を借りたが、税務署への開業届など法的な手続きを除けば、それ以外なにもやっていない。当然売上はゼロ。もちろん、既存の会社は動いているため、純然たる売上ゼロとは意味が違い、別に焦ってもいないが、それでもやっぱり納税するぐらいは売上を上げないとなと思う。
一応、こうすればある程度の売上は立てられるだろうという目論見みたいものはあるし、以前テストで実験したらボチボチ売上を立てられたので自信もまあまああるが、如何せん、時間がない。
いや時間を作ろうと思えば作れるのだが、既存の会社がそこそこ動いているので切迫感というか、やらなくてはと力む悲壮感がまるでない。最低限の仕事をした後は馬券を予想したり、花の慶次(パチンコ)を打ったり、酒を飲んだりして、結局遊んでしまう(あと寝るも)。
さすがにこれじゃマズい、もう少しクリエイティブなことをしなくては思い、したのは、新海誠監督の『すずめの戸締まり』を見たことぐらい。酷評も多く、事実、「椅子や猫が喋るのはまあよい、そこをイチイチ言い出したらアニメが成立しなくなるからな、俺が気になったのはそこじゃない、陰陽師らしき青年が呪術的なもので地震を封じ込めるのは作品の仕様として分からなくもないが、あの呪文(念仏?祈祷?)が通用するのは日本語圏だけの話だろ、それともあれって世界共通の古代ヘブライ語かなにかか?日本の地震と外国の地震って地震発生のメカニズムがそもそも異質なものなのか?」、等々、ツッコミどころは満載だが結局最後は感動して泣いた。
ああよかった、久々にいい映画を見た、これで、いかにもクリエイティブな作業をしたような気になって満足しているようじゃ、きっと来年の今ごろもまた、『かくて明けゆく空のけしき……』を思い出して、「来年(つまり再来年)こそはなにかやらなくては」と思っているに違いない。
徒然草の一節、確か高校の古文の授業で習った気がする、いや中学校か、よく覚えていないが、この言葉の意味だけはあれから30年以上経っても覚えている(くからくかりしきかるけれかれのク活用とか習ったな)。
こうして、元旦の夜明けは一見すると普段の朝となんら変わりないが、状況がいつもと違うのでなにか特別な心地がする。表通りの様子も松の木を立てて、きらきらと輝いて見えるから格別だという意味だが、この時期になると何故か毎年思い出す。
来年こそは何かしようと(年始からのスタートがうまくいかないとさらに延びて年度初めの4月から頑張ろうになる)。
結果として何もせずダラダラと過ごし、毎年、年の瀬を迎えるのが常であるが、来年はさすがに新会社を動かさなくてはと思っている。今年新しい会社を設立して、宇都宮に事務所を借りたが、税務署への開業届など法的な手続きを除けば、それ以外なにもやっていない。当然売上はゼロ。もちろん、既存の会社は動いているため、純然たる売上ゼロとは意味が違い、別に焦ってもいないが、それでもやっぱり納税するぐらいは売上を上げないとなと思う。
一応、こうすればある程度の売上は立てられるだろうという目論見みたいものはあるし、以前テストで実験したらボチボチ売上を立てられたので自信もまあまああるが、如何せん、時間がない。
いや時間を作ろうと思えば作れるのだが、既存の会社がそこそこ動いているので切迫感というか、やらなくてはと力む悲壮感がまるでない。最低限の仕事をした後は馬券を予想したり、花の慶次(パチンコ)を打ったり、酒を飲んだりして、結局遊んでしまう(あと寝るも)。
さすがにこれじゃマズい、もう少しクリエイティブなことをしなくては思い、したのは、新海誠監督の『すずめの戸締まり』を見たことぐらい。酷評も多く、事実、「椅子や猫が喋るのはまあよい、そこをイチイチ言い出したらアニメが成立しなくなるからな、俺が気になったのはそこじゃない、陰陽師らしき青年が呪術的なもので地震を封じ込めるのは作品の仕様として分からなくもないが、あの呪文(念仏?祈祷?)が通用するのは日本語圏だけの話だろ、それともあれって世界共通の古代ヘブライ語かなにかか?日本の地震と外国の地震って地震発生のメカニズムがそもそも異質なものなのか?」、等々、ツッコミどころは満載だが結局最後は感動して泣いた。
ああよかった、久々にいい映画を見た、これで、いかにもクリエイティブな作業をしたような気になって満足しているようじゃ、きっと来年の今ごろもまた、『かくて明けゆく空のけしき……』を思い出して、「来年(つまり再来年)こそはなにかやらなくては」と思っているに違いない。