興味本位
- 2022/11/26
- 21:04
俺は呆れるぐらいの文系人間、理数系は大嫌いだ(だからといって文系科目が得意だとは一言もいっていない)。
しかしながら、何故か自然科学の話は好き。
基本的にテレビは見ないが、それでも、「ダーウィンが来た」とNHKスペシャルはよく見る。
先日、ヤフーニュースで「イルカとクジラは同じ生物」という記事を見かけた。イルカ、クジラ、シャチ、生物学上はすべて同じ海洋性哺乳類であり、差異はない、強いて分類するのであれば歯を持つ「ハクジラ類」と、シロナガスクジラなど歯を持たない「ヒゲクジラ類」とに二分することが出来るとのこと。つまり、イルカ、シャチ、マッコウクジラは歯があるため同じ類であるが、クジラと称するものの、マッコウクジラとシロナガスクジラはそれぞれ別の類に属する、そのような記事である。
すごくためになったと思う反面、これって普通はあまり関心のない話だよなと思ってしまった。
職業柄…、なのか或いは元々もの性格的なものなのかは自分でもよく分かっていないが広く浅く知識を吸収するのが好きだ。
しかしながら、先日解散で話題になったキンプリ、全く知らなかった。そういうグループが存在していることすら知らなかったのである。たまたま、ニュースになったから知っただけであり、そうじゃなければ今も知らなかったはず。若い子たちとの会話でキンプリを知らないのかと驚かれたが、まったく恥ずかしくもなんともない。知らないものは知らないし、嘘をついてまで知っているふりをするほどの話じゃない。だいたい五十のおっさんがジャニーズのアイドルグループに詳しいことの方がよっぽど気持ち悪いだろう。
今はインターネットの時代になり、自分の好きな情報だけを各々が適宜好きに取得すればいいのではないかと思っている。
クジラとイルカの違いだってただ単に興味本位で調べた(というか読んだ)に過ぎない。一般的な認識であると、イルカは可愛い、クジラはでかくて怖い程度のものだと思う。捕鯨の仕事でもしてなければそれで十分だろう、たまたま俺は自然科学が好きだから記事を読んだに過ぎない。
その流れで、そういえば蝶と蛾の違い、あれってどう違うのだろうか、綺麗なのが蝶で汚いのが蛾か、まさかそんな単純な話ではあるまいと思い、調べてみた。へー、なるほどと思ったものの、あまりにも必要性がなさ過ぎる話であるためイチイチここでその違いを書きはしないが、個人的にはこれもまた凄くためになった。
更にいうと、タラバガニはカニと称されているがあれはカニではなくヤドカリの仲間、どこをどう見てもヤドカリには見えず、いかにもカニだ、実際、ヤドカリのくせにヤド(貝殻)がない。なのに、生物学上はヤドカリなのだ。面白いと思うが、これも世間一般の認識だとすこぶるどうでもいい話だと思う。タラバガニはヤドカリの仲間なのでタラバヤドカリが正しいなどと言おうものなら一気に変人の仲間入りを果たせる。
どうでもいい話であっても本人がよければそれでいいと思う。キンプリは知らずども、割りと物知りと言われることが多い。だからといって雑学王になってやろうなんてことではなく、好きだから調べるなり、読んでみるなりしているだけ。そのうえでさらに知りたければ実際に行ってみる。実際に行ってみるといえば爬虫類が好き過ぎて上野動物園に行ってもパンダを見ず、日本最大級の爬虫類館ばかりを何度も見ている。なかなかそんな奴もおるまい。
話は一気に歴史に変わる。
茨城県の近世といえばそのまま水戸徳川家の歴史と思われがちであるし、あながちそれも間違いではないのだが、水戸以外にも歴史は多い。結城市は徳川家康の次男である結城秀康(ゲーム鬼武者でも有名)が養子に出された場所であるし、古河市は二代将軍秀忠、三代将軍家光の時代に絶大な権勢を誇った土井利勝の所領である。
この土井利勝は徳川家康の御落胤(隠し子)とも呼ばれているが、経歴はあまりよく分かっていない。目覚ましい活躍をするのは秀忠の御代になってからであるため、華々しい合戦の話などもない。それゆえ、政治家としては偉大であるが、織田信長や武田信玄と違って人気のある武将とはお世辞にも言い難い。事実、古河市近郊に住む人を除けば土井利勝を知っている茨城県民も少ないと思われる。むしろ古河藩といえば家老の鷹見泉石の方が有名かもしれない、渡辺崋山が描いた国宝鷹見泉石像は日本史の教科書にも掲載されているため見たことがある人も多いと思う。
その土井利勝である。利勝は遅参した秀忠と行動を共にしたため、関ヶ原の合戦には間に合っていない、それゆえ、戦場で華々しい活躍をした本多忠勝や井伊直政のような武功と呼べるものが見当たらない。一応、大阪冬の陣には秀忠の側近として参戦したようだがここでなにか目ぼしい戦果を上げたのかといえばそれもよく分からない、分からないということは然したる手柄を上げたわけでもなければこれといった下手を打ったというわけでもないと解釈してよさそうだ。なお、豊臣家を完全に滅ぼした大阪夏の陣に至っては家光の傅役(もりやく)を命じられ、戦に参加すらしていない。
こういう人物であるから土井利勝関係の書籍はすこぶる少ない。アマゾンで検索してもあまり見当たらない。司馬遼太郎も山岡荘八もあまり興味を示さなかったか。
この土井利勝、よほどの歴史好きか、お亡くなりなられた俳優の林隆三さんのファンの方以外はあまり知らないと思う。ちなみに何故、林さんかというと、大河ドラマ「葵・徳川三代」で土井利勝を演じたのが林さんだから。
近々、古河市を散策してこようと思う。人が何と言おうと俺は土井利勝に興味がある。
自然科学の話同様、なにか論文を書こうとかそんな大仰なものではない。本当に興味本位の物見遊山。その結果、少しでも俺の心に得るものがあればそれでいい。ひけらかすための知識ではなく、完全なる自己満足の世界。今より少しだけ土井利勝を知ることが出来ればそれでいい。また、知ったからどうという話でもない。
しかしながら、何故か自然科学の話は好き。
基本的にテレビは見ないが、それでも、「ダーウィンが来た」とNHKスペシャルはよく見る。
先日、ヤフーニュースで「イルカとクジラは同じ生物」という記事を見かけた。イルカ、クジラ、シャチ、生物学上はすべて同じ海洋性哺乳類であり、差異はない、強いて分類するのであれば歯を持つ「ハクジラ類」と、シロナガスクジラなど歯を持たない「ヒゲクジラ類」とに二分することが出来るとのこと。つまり、イルカ、シャチ、マッコウクジラは歯があるため同じ類であるが、クジラと称するものの、マッコウクジラとシロナガスクジラはそれぞれ別の類に属する、そのような記事である。
すごくためになったと思う反面、これって普通はあまり関心のない話だよなと思ってしまった。
職業柄…、なのか或いは元々もの性格的なものなのかは自分でもよく分かっていないが広く浅く知識を吸収するのが好きだ。
しかしながら、先日解散で話題になったキンプリ、全く知らなかった。そういうグループが存在していることすら知らなかったのである。たまたま、ニュースになったから知っただけであり、そうじゃなければ今も知らなかったはず。若い子たちとの会話でキンプリを知らないのかと驚かれたが、まったく恥ずかしくもなんともない。知らないものは知らないし、嘘をついてまで知っているふりをするほどの話じゃない。だいたい五十のおっさんがジャニーズのアイドルグループに詳しいことの方がよっぽど気持ち悪いだろう。
今はインターネットの時代になり、自分の好きな情報だけを各々が適宜好きに取得すればいいのではないかと思っている。
クジラとイルカの違いだってただ単に興味本位で調べた(というか読んだ)に過ぎない。一般的な認識であると、イルカは可愛い、クジラはでかくて怖い程度のものだと思う。捕鯨の仕事でもしてなければそれで十分だろう、たまたま俺は自然科学が好きだから記事を読んだに過ぎない。
その流れで、そういえば蝶と蛾の違い、あれってどう違うのだろうか、綺麗なのが蝶で汚いのが蛾か、まさかそんな単純な話ではあるまいと思い、調べてみた。へー、なるほどと思ったものの、あまりにも必要性がなさ過ぎる話であるためイチイチここでその違いを書きはしないが、個人的にはこれもまた凄くためになった。
更にいうと、タラバガニはカニと称されているがあれはカニではなくヤドカリの仲間、どこをどう見てもヤドカリには見えず、いかにもカニだ、実際、ヤドカリのくせにヤド(貝殻)がない。なのに、生物学上はヤドカリなのだ。面白いと思うが、これも世間一般の認識だとすこぶるどうでもいい話だと思う。タラバガニはヤドカリの仲間なのでタラバヤドカリが正しいなどと言おうものなら一気に変人の仲間入りを果たせる。
どうでもいい話であっても本人がよければそれでいいと思う。キンプリは知らずども、割りと物知りと言われることが多い。だからといって雑学王になってやろうなんてことではなく、好きだから調べるなり、読んでみるなりしているだけ。そのうえでさらに知りたければ実際に行ってみる。実際に行ってみるといえば爬虫類が好き過ぎて上野動物園に行ってもパンダを見ず、日本最大級の爬虫類館ばかりを何度も見ている。なかなかそんな奴もおるまい。
話は一気に歴史に変わる。
茨城県の近世といえばそのまま水戸徳川家の歴史と思われがちであるし、あながちそれも間違いではないのだが、水戸以外にも歴史は多い。結城市は徳川家康の次男である結城秀康(ゲーム鬼武者でも有名)が養子に出された場所であるし、古河市は二代将軍秀忠、三代将軍家光の時代に絶大な権勢を誇った土井利勝の所領である。
この土井利勝は徳川家康の御落胤(隠し子)とも呼ばれているが、経歴はあまりよく分かっていない。目覚ましい活躍をするのは秀忠の御代になってからであるため、華々しい合戦の話などもない。それゆえ、政治家としては偉大であるが、織田信長や武田信玄と違って人気のある武将とはお世辞にも言い難い。事実、古河市近郊に住む人を除けば土井利勝を知っている茨城県民も少ないと思われる。むしろ古河藩といえば家老の鷹見泉石の方が有名かもしれない、渡辺崋山が描いた国宝鷹見泉石像は日本史の教科書にも掲載されているため見たことがある人も多いと思う。
その土井利勝である。利勝は遅参した秀忠と行動を共にしたため、関ヶ原の合戦には間に合っていない、それゆえ、戦場で華々しい活躍をした本多忠勝や井伊直政のような武功と呼べるものが見当たらない。一応、大阪冬の陣には秀忠の側近として参戦したようだがここでなにか目ぼしい戦果を上げたのかといえばそれもよく分からない、分からないということは然したる手柄を上げたわけでもなければこれといった下手を打ったというわけでもないと解釈してよさそうだ。なお、豊臣家を完全に滅ぼした大阪夏の陣に至っては家光の傅役(もりやく)を命じられ、戦に参加すらしていない。
こういう人物であるから土井利勝関係の書籍はすこぶる少ない。アマゾンで検索してもあまり見当たらない。司馬遼太郎も山岡荘八もあまり興味を示さなかったか。
この土井利勝、よほどの歴史好きか、お亡くなりなられた俳優の林隆三さんのファンの方以外はあまり知らないと思う。ちなみに何故、林さんかというと、大河ドラマ「葵・徳川三代」で土井利勝を演じたのが林さんだから。
近々、古河市を散策してこようと思う。人が何と言おうと俺は土井利勝に興味がある。
自然科学の話同様、なにか論文を書こうとかそんな大仰なものではない。本当に興味本位の物見遊山。その結果、少しでも俺の心に得るものがあればそれでいい。ひけらかすための知識ではなく、完全なる自己満足の世界。今より少しだけ土井利勝を知ることが出来ればそれでいい。また、知ったからどうという話でもない。
東京国立博物館国宝・鷹見泉石像