船長にも罪は当然ある
- 2022/04/30
- 17:15
知床沖の観光船沈没事故、だんだん状況が見えてきた。
それと同時にこれは明らかにブラック企業が招いた人災だということも分かってきた。当然、社長の桂田精一は責められて然るべきだが、問題は船長である。
中には船長もブラック企業の被害者であり、船長を叩くのはおかしいという声もあるが、こいつらに言いたいのは確かに遣われている立場上、社長命令を断りにくいというのは事実だとしても、船長が船を出さなければ結果論かもしれないが、こういった大事故は起きなかった、これは紛れもない事実だろうってこと。
極端な話、社長にぶん殴られようが或いはクビになろうが、今日は危ないので出航を見送りますといえば誰も死ななかった。
「将、軍に在りては君命をも受けざるところにあり」、孫子の有名な言葉であり、一旦戦場に出れば君主の命令ですら受けられないという意味であるが、裏を返すと戦争の責任者である将軍はそれだけ重責を担うということでもあるのだ。
今回の場合も、社長は海のことをまったく知らないド素人なのだから(船舶免許すら持っていないんじゃないのか?)、自分は経営のことだけに専念して現場のことは船長に一任していればよかったのだ。船長も船長で、どんなに叱責されようとも、今日は無理だと港を出なければよかったのだ。
つまり、船長も被害者だとの言はとんちんかんも甚だしい。
こんなことをいうと、それが出来ないのがブラック企業だ、船長も被害者の一人だよという人もいるかもしれないが、じゃあ聞くが、あなたの家族でも恋人でも親友でもいいが、同じような場面に遭遇して、同じように亡くなってしまったとする、悪いのは杜撰な経営の社長であって、船長は被害者だ、責めるのはやめようという気になれますか?
もちろん中にはそういう人もいるでしょうが、むしろ俺は逆、体を張ってでも止めるのが船長の役割だろう、なぜ、こんなに波が荒い日に出航したんだと、俺ならそう言いたくもなる。
話が飛躍するが、組織ってそういうものだと思うんだわ。
組織の基本として、君主と将軍とが互いに信頼してなくてはならない。戦のことは将軍に、政(まつりごと)は君主にという役割分担があり、君主が一旦大都督に王の印綬を授けた以上、戦争に口を出してならないし、将軍が政治のことに口を出すのもいけないのだ。
なにをいってやがる、それが出来ないからブラック企業がなくならないんだろうと仰られるかもしれませんが、ブラック企業がなくならないことと俺の言い分にはなにも互換性がなく、単に健全な組織としての一般論を言っている。
だいたい、人命を預かるのだ、社長が怖い、クビになって路頭に迷うのは嫌だなどと呑気なことは言ってられねぇだろうよ。それはあくまでも私心であって、人の命のことを最優先に考えたら「今日は出ません、どうしても出せというのであれば私はこの瞬間をもって退職します」ぐらいのことをいうべきだ。
俺はそういう考え。
だからといって、店長の家族を叩けとは言わんよ、苦しい思いをしているのは家族も同じだから、ただ、恐らくだが、仮に船長が生存していれば船長はかなりの重過失罪に問われることになるだろう。ブラック企業勤務という情状酌量は認められたとしても、遺族の怒り、悲しみを加味すると、執行猶予なしの実刑判決も割りと現実的なことだと思うぞ。
それと同時にこれは明らかにブラック企業が招いた人災だということも分かってきた。当然、社長の桂田精一は責められて然るべきだが、問題は船長である。
中には船長もブラック企業の被害者であり、船長を叩くのはおかしいという声もあるが、こいつらに言いたいのは確かに遣われている立場上、社長命令を断りにくいというのは事実だとしても、船長が船を出さなければ結果論かもしれないが、こういった大事故は起きなかった、これは紛れもない事実だろうってこと。
極端な話、社長にぶん殴られようが或いはクビになろうが、今日は危ないので出航を見送りますといえば誰も死ななかった。
「将、軍に在りては君命をも受けざるところにあり」、孫子の有名な言葉であり、一旦戦場に出れば君主の命令ですら受けられないという意味であるが、裏を返すと戦争の責任者である将軍はそれだけ重責を担うということでもあるのだ。
今回の場合も、社長は海のことをまったく知らないド素人なのだから(船舶免許すら持っていないんじゃないのか?)、自分は経営のことだけに専念して現場のことは船長に一任していればよかったのだ。船長も船長で、どんなに叱責されようとも、今日は無理だと港を出なければよかったのだ。
つまり、船長も被害者だとの言はとんちんかんも甚だしい。
こんなことをいうと、それが出来ないのがブラック企業だ、船長も被害者の一人だよという人もいるかもしれないが、じゃあ聞くが、あなたの家族でも恋人でも親友でもいいが、同じような場面に遭遇して、同じように亡くなってしまったとする、悪いのは杜撰な経営の社長であって、船長は被害者だ、責めるのはやめようという気になれますか?
もちろん中にはそういう人もいるでしょうが、むしろ俺は逆、体を張ってでも止めるのが船長の役割だろう、なぜ、こんなに波が荒い日に出航したんだと、俺ならそう言いたくもなる。
話が飛躍するが、組織ってそういうものだと思うんだわ。
組織の基本として、君主と将軍とが互いに信頼してなくてはならない。戦のことは将軍に、政(まつりごと)は君主にという役割分担があり、君主が一旦大都督に王の印綬を授けた以上、戦争に口を出してならないし、将軍が政治のことに口を出すのもいけないのだ。
なにをいってやがる、それが出来ないからブラック企業がなくならないんだろうと仰られるかもしれませんが、ブラック企業がなくならないことと俺の言い分にはなにも互換性がなく、単に健全な組織としての一般論を言っている。
だいたい、人命を預かるのだ、社長が怖い、クビになって路頭に迷うのは嫌だなどと呑気なことは言ってられねぇだろうよ。それはあくまでも私心であって、人の命のことを最優先に考えたら「今日は出ません、どうしても出せというのであれば私はこの瞬間をもって退職します」ぐらいのことをいうべきだ。
俺はそういう考え。
だからといって、店長の家族を叩けとは言わんよ、苦しい思いをしているのは家族も同じだから、ただ、恐らくだが、仮に船長が生存していれば船長はかなりの重過失罪に問われることになるだろう。ブラック企業勤務という情状酌量は認められたとしても、遺族の怒り、悲しみを加味すると、執行猶予なしの実刑判決も割りと現実的なことだと思うぞ。