牛鮭定食
- 2021/11/26
- 14:21
少し前、ちょっと話題になったネット記事、「牛丼屋で680円ぐらいのメニューを食べるような人は、だいたい出世できないんです」。
なんでも牛丼屋さんで600円から700円あれば、もっと美味しい個人がやっているような定食屋にも行け、家で自炊したらかなり豪華な食事が作れる、安いチェーン店しか選択肢がなく、その中で『今日は奮発して700円の定食だ』なんて人間は確実に想像力に欠如しています、だから駄目なんだというのがこの年収3億円のIT企業社長の哲学なんだそうだ。
なにをどう思おうがそれは個人の自由だが、牛丼屋さんで600円を使っている人を見て、あいつは使えないって随分な言いようじゃねぇ?
ちなみに、俺は吉野家と松屋の定食屋が大好きだ(すき家は嫌い)。特に緊急事態宣言中は週に10食程度は牛丼屋さんで定食(朝定食も含む)を食べていた。まあ、俺が無能なのは事実だからいいとして、成功している起業家の中には吉野家の牛鮭定食や松屋のカレーが好きな人って結構いるのではないかと思う。この人も無能なわけ?
以前、テレビで企業の管理者レベルの人たちを2週間泊まり込みでみっちり教育するスパルタ式の自己啓発セミナーが紹介されていたが、たとえば松下幸之助でもいいし、今話題の渋沢栄一でもいいのだが、その自己啓発セミナーについていけず脱落したとする、それだけで松下さんも渋沢栄一も無能なのか?反対に無能なくせにやたらと体育会系のノリが好きな脳筋野郎がいとも簡単にそのセミナーをクリアしたとする、その脳筋が優秀で渋沢栄一が無能って話になるのか?バッカじゃねぇの?
これがさ、挨拶ができない、お礼がいえない、謝ることができない、平気で嘘をつく、時間にルーズなどの人としてそれはどうなのというのであれば使えないというのも理解できる。いくら仕事が出来たとしても、礼節を弁えず、人に対して感謝するということが出来ない奴はやっぱりどこかでトラブルを起こす、当然人徳がないのでまわりの人間も呆れて助けようとしない、確かにこういう人間は組織で働くことが不向きだ。
礼儀正しく、仕事も出来る、老若男女隔たりなく誰に対しても誠実、ただ、好きなものは吉野家の牛鮭定食、だからお前は使えないって、論理が飛躍し過ぎ。
これも極めて狭い範囲の話になるが、今週の月曜日、東北大学出身の日立製作所社員の青年と酒を飲んだ。外での酒飲みなんていうのは著しくコスパが悪い。俺とその青年、ビジネスに関してはなんの利害関係もなく、彼からすると俺と酒を飲むメリットはなにもない。いわば人生を無駄に消費しているに過ぎない。しかし、彼は昨年フィンランドに出張させられるほど仕事が出来る奴なのだ。その彼が無駄な時間を浪費しているからといって無能かといえばまったくそんなことはない。
また、別の話もある。行きつけの居酒屋で時折会う気のイイ酔っ払いおじさん、彼は東大を出て、今は三菱化学で働いている超エリートである。彼も仕事は当然ながら出来る。でも、この場末の居酒屋が好きで時々現れては日本酒を煽る。
恐らく、細けぇことをいうような人間って、日本酒が好きなのはあなたの嗜好であるから構わない、でも、その日本酒を定価よりも高い金を払って飲む理由ってありますか、Amazonや楽天でソート機能を使ってより安い日本酒を見つけ、それを家で飲めば、一回当たり、数千円浮きます、そんなことも分からないような人は使えませんって、アホか、テメェはって話だろ。
この東大出のおっさんにすればたまに居酒屋で飲む酒が息抜きやストレス発散になり、仕事を潤滑に進めるために必要な数千円なんだろうよ。また、1回あたり数千円損したといっても(そもそも損という概念がおかしいが)、一生涯で恐らく彼は3億程度稼ぐはず、居酒屋で遣う金が仮に一生涯で数百万円だとする、彼の人生になにか影響があんのか?年収200万円の奴が居酒屋で年間100万円も遣うのであれば確かにカネの遣い方を考えるべきだと思うが、パンツ泥棒でもしない限り、死ぬまで安泰の人生であれば居酒屋で数千円を浪費しようがしまいが大勢に影響はない。
人がなにを思い、なにを経営哲学にするかはもちろんてめぇの自由であるから好きにすればいいと思うが、それをすべて杓子定規に当てはめるなと思う。だいたい人生なんてものは作業効率を考えたとき、著しくコスパの悪いものばかりだ。
ただ、それでもそのコスパの悪さが明日への活力になったりするから一概に対価と費用を天秤にかける必要ってないはずだろう。そもそも、コスパ中心に人生を考えると人生なんてものは極めて無味乾燥なものになりがちだ。突き詰めると究極のコスパ悪は労働ということになってしまう。それなら生活保護を受け、アマゾンプライムで毎日映画を見て、ダラダラ過ごす方が無駄な体力を消費せず一番コスパが良い。
でも、それって違うだろう。
よって、俺は今日も牛鮭定食を食う。てか、朝飯牛鮭定食食べたわ。ワリぃか?
なんでも牛丼屋さんで600円から700円あれば、もっと美味しい個人がやっているような定食屋にも行け、家で自炊したらかなり豪華な食事が作れる、安いチェーン店しか選択肢がなく、その中で『今日は奮発して700円の定食だ』なんて人間は確実に想像力に欠如しています、だから駄目なんだというのがこの年収3億円のIT企業社長の哲学なんだそうだ。
なにをどう思おうがそれは個人の自由だが、牛丼屋さんで600円を使っている人を見て、あいつは使えないって随分な言いようじゃねぇ?
ちなみに、俺は吉野家と松屋の定食屋が大好きだ(すき家は嫌い)。特に緊急事態宣言中は週に10食程度は牛丼屋さんで定食(朝定食も含む)を食べていた。まあ、俺が無能なのは事実だからいいとして、成功している起業家の中には吉野家の牛鮭定食や松屋のカレーが好きな人って結構いるのではないかと思う。この人も無能なわけ?
以前、テレビで企業の管理者レベルの人たちを2週間泊まり込みでみっちり教育するスパルタ式の自己啓発セミナーが紹介されていたが、たとえば松下幸之助でもいいし、今話題の渋沢栄一でもいいのだが、その自己啓発セミナーについていけず脱落したとする、それだけで松下さんも渋沢栄一も無能なのか?反対に無能なくせにやたらと体育会系のノリが好きな脳筋野郎がいとも簡単にそのセミナーをクリアしたとする、その脳筋が優秀で渋沢栄一が無能って話になるのか?バッカじゃねぇの?
これがさ、挨拶ができない、お礼がいえない、謝ることができない、平気で嘘をつく、時間にルーズなどの人としてそれはどうなのというのであれば使えないというのも理解できる。いくら仕事が出来たとしても、礼節を弁えず、人に対して感謝するということが出来ない奴はやっぱりどこかでトラブルを起こす、当然人徳がないのでまわりの人間も呆れて助けようとしない、確かにこういう人間は組織で働くことが不向きだ。
礼儀正しく、仕事も出来る、老若男女隔たりなく誰に対しても誠実、ただ、好きなものは吉野家の牛鮭定食、だからお前は使えないって、論理が飛躍し過ぎ。
これも極めて狭い範囲の話になるが、今週の月曜日、東北大学出身の日立製作所社員の青年と酒を飲んだ。外での酒飲みなんていうのは著しくコスパが悪い。俺とその青年、ビジネスに関してはなんの利害関係もなく、彼からすると俺と酒を飲むメリットはなにもない。いわば人生を無駄に消費しているに過ぎない。しかし、彼は昨年フィンランドに出張させられるほど仕事が出来る奴なのだ。その彼が無駄な時間を浪費しているからといって無能かといえばまったくそんなことはない。
また、別の話もある。行きつけの居酒屋で時折会う気のイイ酔っ払いおじさん、彼は東大を出て、今は三菱化学で働いている超エリートである。彼も仕事は当然ながら出来る。でも、この場末の居酒屋が好きで時々現れては日本酒を煽る。
恐らく、細けぇことをいうような人間って、日本酒が好きなのはあなたの嗜好であるから構わない、でも、その日本酒を定価よりも高い金を払って飲む理由ってありますか、Amazonや楽天でソート機能を使ってより安い日本酒を見つけ、それを家で飲めば、一回当たり、数千円浮きます、そんなことも分からないような人は使えませんって、アホか、テメェはって話だろ。
この東大出のおっさんにすればたまに居酒屋で飲む酒が息抜きやストレス発散になり、仕事を潤滑に進めるために必要な数千円なんだろうよ。また、1回あたり数千円損したといっても(そもそも損という概念がおかしいが)、一生涯で恐らく彼は3億程度稼ぐはず、居酒屋で遣う金が仮に一生涯で数百万円だとする、彼の人生になにか影響があんのか?年収200万円の奴が居酒屋で年間100万円も遣うのであれば確かにカネの遣い方を考えるべきだと思うが、パンツ泥棒でもしない限り、死ぬまで安泰の人生であれば居酒屋で数千円を浪費しようがしまいが大勢に影響はない。
人がなにを思い、なにを経営哲学にするかはもちろんてめぇの自由であるから好きにすればいいと思うが、それをすべて杓子定規に当てはめるなと思う。だいたい人生なんてものは作業効率を考えたとき、著しくコスパの悪いものばかりだ。
ただ、それでもそのコスパの悪さが明日への活力になったりするから一概に対価と費用を天秤にかける必要ってないはずだろう。そもそも、コスパ中心に人生を考えると人生なんてものは極めて無味乾燥なものになりがちだ。突き詰めると究極のコスパ悪は労働ということになってしまう。それなら生活保護を受け、アマゾンプライムで毎日映画を見て、ダラダラ過ごす方が無駄な体力を消費せず一番コスパが良い。
でも、それって違うだろう。
よって、俺は今日も牛鮭定食を食う。てか、朝飯牛鮭定食食べたわ。ワリぃか?