丁稚の分際で
- 2020/12/25
- 15:29



あえて個人名は出しませんが茨城ローカルでは知る人ぞ知る、とある有名人、この人のツイッターが最近荒れている。
まあ早い話が現場のことを分からんインテリが現場に口を出して引っ掻き回すな、ウゼーというもの。ありがちといえばありがちな話。
ともすると現場も分からずスタッフを疲弊させるだけのこのインテリ株主が分からずやと思われがちであるが、さにあらず、俺から言わすとこのツイッターの彼女こそが根本的に勘違いしており、会社組織とは誰のものにあるのかを全くといっていいほど分かっていない。会社とは資本家のものだ。決してそこで働いている従業員やサービスを利用している顧客のものではない。ステークホルダーがすべて。彼女の勤める会社は株式会社という企業形態、言うまでなく株式会社のステークホルダーは株主。法的にアウトなものは別にして、あとはすべて株主の意向に従う。言いたいことが山ほどあろうとも原則として口をはさむべきではない。せいぜいすべきことは〇〇した方がいいと思いますよという、そこまで。それをどう斟酌するかは株主の判断。もしどうしても具申するのであれば我が身の進退を懸けなくてならない。
株式会社の正義はすべて株主にある。ここが学校教育とは大きく違う。たとえ従業員の言い分がどんなに正しくとも株主が黒いカラスも白といったら白で、株主の意見が正解なのだ。もちろん、その株主の意見が結果的に誤りで、従業員が散々言っていたカラスは黒いが正しかったとしてもそれはそれ、あくまでも結果論でしかない。
こんなことを書くと、大塚家具の久美子社長は父親の作り上げた会社を好き放題やって潰してしまったではないかと言われるかもしれないが、その結果、久美子氏は責任を取り、1円の退職金も貰わず、退職した、これが経営者の責任の取り方。いくら無能と揶揄されても久美子社長が過半数の株式取得している以上、大塚家具は名実ともに久美子社長のものであった。創業者の勝久氏を解任させるだけの議決権があればたとえ創業者であり、実父であろうとも久美子氏の指示に従うのは当然。良い悪いは後から歴史が証明することで、その時に久美子氏が現オーナーの勝久会長の解任が正しい判断だと決定づけたのであればそれが正解。外野があれこれ言うのは自由だが、株式の大半を取得している久美子氏がそう決めたのであればそれが正しい。今後久美子氏がどうなるかは久美子氏自身が決めること、自己破産をするのか、或いは再起をかけてなにかまた仕掛けてくるのかそれは分からんが、敗軍の将、兵を談ぜず、それでいいのだ。
もちろん、株主がスタッフの意見や顧客の要望を聞くというのは大切。でも、スタッフも顧客も会社が潰れたからと言ってなにか責任を取らせられるわけではない。最悪、給料がもらえないといったこともあるだろうが、それは資本主義国家という制度上致し方ないことであり、そのために国は雇用保険制度を設けて、会社が倒産しても従業員が困らないようにと、給料の8割が雇用保険から支給される。
正直、経営のけの字も分からん、丁稚奉公の小娘が株主様に意見しようなどとは百年早いと思っている。
どうしてもそんなに気に入らないのであれば会社を辞めるか、或いは株を過半数以上取得して(問題を提起している同社は上場企業じゃないため、株式を手に入れるのは相当困難だが)、自分がステークホルダーになるしかない。