夏の日記2
- 2020/08/15
- 11:04
中二の夏、僕たちは久慈川で魚釣りをしていた。フナを釣ったり、ハゼを釣ったりしていたがやがて飽きてしまった。
久慈川は鮭の獲れる川として有名だ。その鮭を獲るための舟が川べりに係留されている。舟といっても木造の細長い舟、舟というよりモーターのついた小さな木製のボートといった方がいいかもしれない。
「あの舟を流して遊ぼうよ」
「そうだな、遊ぼう」
僕たちは係留されている舟のロープをほどき、川の流れに乗せる。久慈川の流れは速く、あっという間に舟は走り出した。舟には鮭を獲るための網などの漁具も乗せてあったがそんなものはお構いなしさ。
「笹舟だな」
「笹舟だね」
「ああ笹舟だ」
僕らは笹の葉で作った舟に見立てて口々に笹舟だといった。
その無人の笹舟、もとい鮭獲り舟は久慈川の速い流れ乗せてどんどん、どんどん下流に向けて進んだ。舟はいつしか見えなくなり、僕たちは家に帰った。風呂に入り夕飯を食べたらそんなことがあったのもすっかり忘れてしまった。
時効だからいいよね。
いやいやだからよくねぇって。普通に犯罪だから!
久慈川は鮭の獲れる川として有名だ。その鮭を獲るための舟が川べりに係留されている。舟といっても木造の細長い舟、舟というよりモーターのついた小さな木製のボートといった方がいいかもしれない。
「あの舟を流して遊ぼうよ」
「そうだな、遊ぼう」
僕たちは係留されている舟のロープをほどき、川の流れに乗せる。久慈川の流れは速く、あっという間に舟は走り出した。舟には鮭を獲るための網などの漁具も乗せてあったがそんなものはお構いなしさ。
「笹舟だな」
「笹舟だね」
「ああ笹舟だ」
僕らは笹の葉で作った舟に見立てて口々に笹舟だといった。
その無人の笹舟、もとい鮭獲り舟は久慈川の速い流れ乗せてどんどん、どんどん下流に向けて進んだ。舟はいつしか見えなくなり、僕たちは家に帰った。風呂に入り夕飯を食べたらそんなことがあったのもすっかり忘れてしまった。
時効だからいいよね。
いやいやだからよくねぇって。普通に犯罪だから!