コロナに効くかどうかは別として
- 2020/08/07
- 15:15
イソジンといえば歯科医院でもポビドンヨードが手に入らなくなり困っているとのことだ。ポビドンヨードは抜糸の際に感染予防の目的で使用するため歯科医院では絶対に欠かすことの出来ない薬剤なのだという。
10日ほど前であるが下の前歯付近の歯茎が猛烈に痛み、ネットで見つけた急患OKの歯科医院を受診した。歯茎の内部に異常があるかもしれないとレントゲンを撮る。確率は低いが口腔がんの可能性もゼロではないため、レントゲン撮影をして内部を見てみるとのことである。幸い内部に異常もなければ歯茎の表面にも異常はないとの診断、触診をしてもブヨブヨに歯茎が腫れ上がっているわけでもない。医師も見た目に異常はなく、出血も化膿もしていないためなんで痛いのか分からず不思議がる。むろん前歯に虫歯もない。
とはいえ、痛いのは事実。伊達や酔狂で仮病を装っているわけではない。昨晩などズキズキ痛んで夜中痛み止めのロキソニンを飲んだぐらいだ。
「原因は分かりませんが、ヨードで消毒しましょう、ヨードとはイソジンの原液ですね」
とりあえずこの痛みが消えるならイソジンでもニンジンでもいいから早く処置してくれ。あー、痛ぇ。そして少し粘り気のある醤油のような真っ黒の液体を下の歯茎全体に塗り込む。塗り込んで3分ぐらいしたら下あご全体が燃えるように熱く、猛烈に痛い。基本的に痛みには強いタチであると自負しているがあまりの痛さに悲しくもないのに何故か涙が出てくる。不謹慎を承知で言えば仮にこの痛みが永遠に続くなら死んだ方がマシだというぐらい痛い、ここまでくるともう口腔がんがどうのなんて次元の話じゃないわ。
常々、男が痛いと騒ぐのは美学に反すると考えている俺は努めて平静を装い、「先生、ちょっと痛いのですが、大丈夫ですかこれ・・・?」と聞くも、「我慢、我慢」という医師としては極めて説得力のない言葉で丸め込まれてしまった。正直ぶっ飛ばしたかった。
家に帰り、ソファに横たわる。痛い、痛い、痛い、痛い、あー、痛い。もしかすると顎が腫れ上がりクッキングパパの荒岩一味のようになっているんじゃねぇかと心配して鏡を見ても特に変化はない。それでもただひたすら痛い。
こうして1時間近く痛みに苦しんでいると徐々に痛みは治まり、2時間後にはケロッと痛みを忘れて駅前の居酒屋で砂肝とネギマを肴に生グレープフルーツサワーを飲んでいたのだが、ポビドンヨード恐るべしだ。抜歯の際にもポビドンヨードは欠かせないらしいが抜歯の時は麻酔が効いているからなのか或いは希釈して使用しているからなのか医学的なことは分からないがポビドンヨードが歯茎に染みて痛いと思ったことはない。でもあの時は本当に痛かった。今でも思い出すと背中がぶるっとなる。
そのポビドンヨードが市場から消えた。
新型コロナウイルスに対するポビドンヨードの効能はこれからの研究課題であるが、確かに口腔内の殺菌には有用であると思う。あれだけ燃えるように熱くなるのであればさすがに菌も死ぬんじゃないか。とにかく歯茎の痛みそのものよりもポビドンヨードの痛みは凄まじく痛かった。
10日ほど前であるが下の前歯付近の歯茎が猛烈に痛み、ネットで見つけた急患OKの歯科医院を受診した。歯茎の内部に異常があるかもしれないとレントゲンを撮る。確率は低いが口腔がんの可能性もゼロではないため、レントゲン撮影をして内部を見てみるとのことである。幸い内部に異常もなければ歯茎の表面にも異常はないとの診断、触診をしてもブヨブヨに歯茎が腫れ上がっているわけでもない。医師も見た目に異常はなく、出血も化膿もしていないためなんで痛いのか分からず不思議がる。むろん前歯に虫歯もない。
とはいえ、痛いのは事実。伊達や酔狂で仮病を装っているわけではない。昨晩などズキズキ痛んで夜中痛み止めのロキソニンを飲んだぐらいだ。
「原因は分かりませんが、ヨードで消毒しましょう、ヨードとはイソジンの原液ですね」
とりあえずこの痛みが消えるならイソジンでもニンジンでもいいから早く処置してくれ。あー、痛ぇ。そして少し粘り気のある醤油のような真っ黒の液体を下の歯茎全体に塗り込む。塗り込んで3分ぐらいしたら下あご全体が燃えるように熱く、猛烈に痛い。基本的に痛みには強いタチであると自負しているがあまりの痛さに悲しくもないのに何故か涙が出てくる。不謹慎を承知で言えば仮にこの痛みが永遠に続くなら死んだ方がマシだというぐらい痛い、ここまでくるともう口腔がんがどうのなんて次元の話じゃないわ。
常々、男が痛いと騒ぐのは美学に反すると考えている俺は努めて平静を装い、「先生、ちょっと痛いのですが、大丈夫ですかこれ・・・?」と聞くも、「我慢、我慢」という医師としては極めて説得力のない言葉で丸め込まれてしまった。正直ぶっ飛ばしたかった。
家に帰り、ソファに横たわる。痛い、痛い、痛い、痛い、あー、痛い。もしかすると顎が腫れ上がりクッキングパパの荒岩一味のようになっているんじゃねぇかと心配して鏡を見ても特に変化はない。それでもただひたすら痛い。
こうして1時間近く痛みに苦しんでいると徐々に痛みは治まり、2時間後にはケロッと痛みを忘れて駅前の居酒屋で砂肝とネギマを肴に生グレープフルーツサワーを飲んでいたのだが、ポビドンヨード恐るべしだ。抜歯の際にもポビドンヨードは欠かせないらしいが抜歯の時は麻酔が効いているからなのか或いは希釈して使用しているからなのか医学的なことは分からないがポビドンヨードが歯茎に染みて痛いと思ったことはない。でもあの時は本当に痛かった。今でも思い出すと背中がぶるっとなる。
そのポビドンヨードが市場から消えた。
新型コロナウイルスに対するポビドンヨードの効能はこれからの研究課題であるが、確かに口腔内の殺菌には有用であると思う。あれだけ燃えるように熱くなるのであればさすがに菌も死ぬんじゃないか。とにかく歯茎の痛みそのものよりもポビドンヨードの痛みは凄まじく痛かった。