覆面の北枕

北陸の大雪、心配だよな～、暮らしている人はもちろんのこと、物流の仕事で雪道を運転しなくてはならん人も。

餃子の王将が大量の中華を無料で振る舞ったとか、自身のトラックも雪に埋もれてしまい配送が出来なくなったヤマザキパンのトラック運転手が売り物のパンを無料で配ったとか、美談もちらほらと聞こえてくるが現実はそんなホッコリする話ではなく、自然の猛威との切実な戦いなのだろう。

こんなとき、思うのは温暖な太平洋岸の地方はなんて過ごしやすい場所なのかってこと。

あくまでも個人的な意見である、そこを踏まえたうえで読んで頂きたいのだが、ああいうにっちもさっちもいかない大雪を見ていると、ふるさとを捨てるというのも選択肢としてはアリなんじゃないかと思うのである。

もちろん、先祖代々受け継いできた土地をそう易々と捨てられないというのも分かります、また、勤め先が北陸にあり、生活の基盤が既に出来上がってしまっているため、余所のところへ今更引っ越せないというのもよく分かります。

しかし、雪掻きという労働に対する見返りってなにもなく、しなくて済むならそれに越したことがないのは明らかだろう。それどころか、雪掻き中、事故にあい、死人まで出ている。たまたま、想定外の大雪に見舞われたという、イレギュラーはあるにせよ、一日中雪を掻いていることに生産性が見い出せない。雪掻きさえなければ何か別のことが出来る。

俺だったら離れます。

一度しかない人生の何割かを雪掻きに費やしたくない。

別に雪を掻いている時間をその分、何かクリエイティブな作業に費やして新たなものを作り出そうとか大仰なものではなく、極端な話、ゴロゴロしながら漫画を読んでるだけでもいい。ぬくぬくとコタツでだらけている方が雪掻きよりも得るものは多いと思うのである。

むろん、現実はそんな単純な話でないことぐらい分かりますが、でも、雪に縛られながら生きることを投げ出すという選択肢があってもいいだろうということを言っている。雪国には雪国なりの幸せな生き方があるのも分かるのだが、正直、それって俺から言わすと無理やり自分を納得させるための口実のような気がしてならないのだ。

事実、年寄りだけの世帯では生活がままならないと、近頃では故郷を捨てている人が増えているという。雪国では地域が過疎化していくというがそれも仕方がないことだろう。人のための人生ではない。人から後ろ指をさされ、どう思われようとも、しなくていい苦労はしない方がいいと思うのです。あくまでも俺の考え方。