憲法九条に関する割りと真面目な長文、面倒くさいと思うなら読まんでよろし
- 2017/10/08
- 13:07
衆院選があるたびに憲法改正が選挙の争点になったりしますが、個人的には特に9条に関して言うと、割りとどうでもよかったりします。
もちろん、進駐軍に押し付けられた憲法であるため、当時の時代背景と今とでは国民の意識や世界情勢に大きな隔たりを生じており、敗戦国のドイツやイタリアですら何度も憲法は改正しているわけですから日本も時代に即して適宜改正をした方がいいとは思いますが、日本の憲法改正論議とは突き詰めると第9条じゃないですか。
1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
社会の時間に習った有名な条文。
国権の発動たる戦争の放棄とはつまり、政府が宣戦布告をして、他国に攻め入ることは未来永劫してはいけないということですよね。個人的には狭い国土の日本ですから生存圏の拡大は本来国是であると思っていますが現実論としてそれは不可能、そのため国権の発動たる戦争の放棄は揺るぎない事実として明文化する必要はある。
問題はそれ以外の部分。
1項の国際紛争を解決する手段ですが、はじめに言った割りとどうでもいいというのがここなんだよね。
憲法第9条以外に関しては内政に関するものであるから時代に即して改正することは大きな意味を持つと思いますが、国際紛争云々に関しては日本がどうのこうのというよりは、北朝鮮や中国、ロシア次第じゃない(2017年現在)。日本の憲法の縛りなんて攻めて来ようと考えている国には全く関係ない話だ。相手国の憲法の条文を見て攻める攻めないを考えるという国はない。北朝鮮が兵隊を新潟に上陸させました、或いは中国が尖閣だけには飽き足らず沖縄を占領してしまいました、日本は憲法にそう書いてあるからと言って傍若無人な振る舞いをする他国の兵隊を指咥えて見ているのか?
バカな。
勝ち負けはさておき、武力を用いて排除するのは当然でしょう。その時の判断は憲法判断をする最高裁判所ではなく、内閣。総理大臣が自衛隊に指揮をすればいくら憲法に明文化されていなくとも国際紛争は避けられない。だからあまり意味のない議論だと思うのです。
2項の自衛隊は陸海空軍その他の戦力じゃないといったところでそんなものは単なる言葉遊びの範疇を超えず、誰がどこをどう見たところで自衛隊は軍隊なわけですよ。現実的な話をすればあれほど自衛隊は違憲が党是であった旧社会党ですら村山富市が首相になった途端前言を翻した。自衛隊という軍隊をなくそうなんて世界状況がこれだけ緊迫している状況で無理なことぐらい小学生でも分かる論理、アメリカの庇護があるからとはいえ、北方領土や沖縄が中国に占領されずにいるのも自衛隊という武力があるからこそだ。
あくまでも勝手な推測でしかないけど、安倍さんがこれほどまでに改憲に拘るのって、湾岸戦争のお礼広告がどうしても納得がいかなかったのではなかろうかと思うのです。
覚えている人も多いでしょうけど、湾岸戦争時、国連の要請によって日本も多国籍軍に参加するように呼びかけられた。しかし、時の総理宮沢喜一は憲法で自衛隊の海外派兵は禁止されていることを理由に、金だけを送って自衛隊は派遣しなかった。
イラク軍をクウェートから撤退させた多国籍軍の活動に感謝する趣旨の全面広告が、その年の三月と五月、米紙ワシントン・ポストなどに掲載された。アメリカなど約三十カ国の国名が並んだが、日本はなかった。
有名なクウェート感謝広告事件だ。
1兆4千億円もの大金を支援しておきながら、クウェートからは感謝の言葉すらない。若き日の安倍青年はまさに驚天動地、雷で頭を撃ち抜かれたかのような衝撃を覚えたに違いない。やはり、国際貢献をするためには憲法を改正して、金ではなく、正規の手段で自衛隊を派遣して日本も国際貢献するべきだと強く誓ったのではないだろうかと、俺は推測したのですが、まったく見当違いだったらすいません。
じゃないと、南スーダンへの自衛隊派遣は説明がつかない。宮沢総理と同じ解釈をすればわざわざ「戦地」に自衛隊を送る必要はなかった。金だけ送ればよかった。結果論かもしれないが稲田さんも防衛大臣を辞めずに済んだかもしれない。
こういうふうに好き勝手に長々書いてきましたけどやはり憲法9条の改正は特に大きな意味を為さない気がするのです。実際、宮沢総理は違憲だから派遣出来ないと言っておきながら、今は派遣している。憲法を改憲しようがしまいが結果的には自衛隊を派遣しているわけですから議論そのものに意味を為していないではないと思うんだよねぇ、と。
もちろん、進駐軍に押し付けられた憲法であるため、当時の時代背景と今とでは国民の意識や世界情勢に大きな隔たりを生じており、敗戦国のドイツやイタリアですら何度も憲法は改正しているわけですから日本も時代に即して適宜改正をした方がいいとは思いますが、日本の憲法改正論議とは突き詰めると第9条じゃないですか。
1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
社会の時間に習った有名な条文。
国権の発動たる戦争の放棄とはつまり、政府が宣戦布告をして、他国に攻め入ることは未来永劫してはいけないということですよね。個人的には狭い国土の日本ですから生存圏の拡大は本来国是であると思っていますが現実論としてそれは不可能、そのため国権の発動たる戦争の放棄は揺るぎない事実として明文化する必要はある。
問題はそれ以外の部分。
1項の国際紛争を解決する手段ですが、はじめに言った割りとどうでもいいというのがここなんだよね。
憲法第9条以外に関しては内政に関するものであるから時代に即して改正することは大きな意味を持つと思いますが、国際紛争云々に関しては日本がどうのこうのというよりは、北朝鮮や中国、ロシア次第じゃない(2017年現在)。日本の憲法の縛りなんて攻めて来ようと考えている国には全く関係ない話だ。相手国の憲法の条文を見て攻める攻めないを考えるという国はない。北朝鮮が兵隊を新潟に上陸させました、或いは中国が尖閣だけには飽き足らず沖縄を占領してしまいました、日本は憲法にそう書いてあるからと言って傍若無人な振る舞いをする他国の兵隊を指咥えて見ているのか?
バカな。
勝ち負けはさておき、武力を用いて排除するのは当然でしょう。その時の判断は憲法判断をする最高裁判所ではなく、内閣。総理大臣が自衛隊に指揮をすればいくら憲法に明文化されていなくとも国際紛争は避けられない。だからあまり意味のない議論だと思うのです。
2項の自衛隊は陸海空軍その他の戦力じゃないといったところでそんなものは単なる言葉遊びの範疇を超えず、誰がどこをどう見たところで自衛隊は軍隊なわけですよ。現実的な話をすればあれほど自衛隊は違憲が党是であった旧社会党ですら村山富市が首相になった途端前言を翻した。自衛隊という軍隊をなくそうなんて世界状況がこれだけ緊迫している状況で無理なことぐらい小学生でも分かる論理、アメリカの庇護があるからとはいえ、北方領土や沖縄が中国に占領されずにいるのも自衛隊という武力があるからこそだ。
あくまでも勝手な推測でしかないけど、安倍さんがこれほどまでに改憲に拘るのって、湾岸戦争のお礼広告がどうしても納得がいかなかったのではなかろうかと思うのです。
覚えている人も多いでしょうけど、湾岸戦争時、国連の要請によって日本も多国籍軍に参加するように呼びかけられた。しかし、時の総理宮沢喜一は憲法で自衛隊の海外派兵は禁止されていることを理由に、金だけを送って自衛隊は派遣しなかった。
イラク軍をクウェートから撤退させた多国籍軍の活動に感謝する趣旨の全面広告が、その年の三月と五月、米紙ワシントン・ポストなどに掲載された。アメリカなど約三十カ国の国名が並んだが、日本はなかった。
有名なクウェート感謝広告事件だ。
1兆4千億円もの大金を支援しておきながら、クウェートからは感謝の言葉すらない。若き日の安倍青年はまさに驚天動地、雷で頭を撃ち抜かれたかのような衝撃を覚えたに違いない。やはり、国際貢献をするためには憲法を改正して、金ではなく、正規の手段で自衛隊を派遣して日本も国際貢献するべきだと強く誓ったのではないだろうかと、俺は推測したのですが、まったく見当違いだったらすいません。
じゃないと、南スーダンへの自衛隊派遣は説明がつかない。宮沢総理と同じ解釈をすればわざわざ「戦地」に自衛隊を送る必要はなかった。金だけ送ればよかった。結果論かもしれないが稲田さんも防衛大臣を辞めずに済んだかもしれない。
こういうふうに好き勝手に長々書いてきましたけどやはり憲法9条の改正は特に大きな意味を為さない気がするのです。実際、宮沢総理は違憲だから派遣出来ないと言っておきながら、今は派遣している。憲法を改憲しようがしまいが結果的には自衛隊を派遣しているわけですから議論そのものに意味を為していないではないと思うんだよねぇ、と。