ボルト選手とクマンバチ
- 2017/08/07
- 15:49
ボルト選手のラストランは残念でした。
しかし、彼が更新し続けた記録の連続はまさに陸上競技における金字塔、決して色褪せることはない。
短距離ランナーがスピードを出すためには理想的な型(フォーム)があるという。頭の位置、体の角度、手の振り、脚力の比重など、速く走れる選手は皆一様にその型に沿った走り方をしているそうなのだが、唯一、ボルト選手だけはその型にはまっておらず、スポーツ科学や物理学を研究する学者ですらなぜ彼があそこまで速く走れるのか分からないそうだ。
この話を聞いた時、ふと思ったのはクマンバチの話である。
クマンバチは太古の昔から野山を飛び回っている。だが、航空力学の観点から言うとあのずんぐりむっくりした大きな体に対して、羽根があまりのにも小さすぎるため、理論上クマンバチは飛べない。けれど、事実は小説より奇なり、飛べないも何も現実に飛んでいるではないか。このクマンバチの飛行は長年科学者達にも謎であったのだが、最近になってやっとその謎が解明され、空気の粘度(レイノルズ数)を計算に入れることによって飛べることが立証されたという。
つまり、スポーツ科学の観点で言う速く走れるフォームというものは研究している学者さんには申し訳ないが所詮「概ね速く走れる」であろう程度のものでしかないと思うのだ。
ボルト選手のような走り方ではスピードが出ないといったところで誰よりも速く走っているのは事実。もちろんクマンバチの例同様、いずれボルト選手の速力の秘密が解明される日がくるかもしれず、ともすればボルト選手以上のスピードスターの出現も夢ではないのかもしれないが、だからといってまともに考えれば考えるほど彼以上の規格外の選手がそうそう現れるとも思えない。また、いくら科学で解明されたとしても易々と記録を更新されてたまるかという、いじましい思いがあるのも本音である。
本来日本人としてこんなこと言うべきではないと思うのだがサニブラウン選手、ケンブリッジ選手が仮に100mを9秒台で走れるようになったとしても、彼らがボルト選手の9秒58という数字を塗り替えて陸上史に名を残すとは到底考えにくい。もちろん頑張って欲しいとは思いますけどね。
しかし、彼が更新し続けた記録の連続はまさに陸上競技における金字塔、決して色褪せることはない。
短距離ランナーがスピードを出すためには理想的な型(フォーム)があるという。頭の位置、体の角度、手の振り、脚力の比重など、速く走れる選手は皆一様にその型に沿った走り方をしているそうなのだが、唯一、ボルト選手だけはその型にはまっておらず、スポーツ科学や物理学を研究する学者ですらなぜ彼があそこまで速く走れるのか分からないそうだ。
この話を聞いた時、ふと思ったのはクマンバチの話である。
クマンバチは太古の昔から野山を飛び回っている。だが、航空力学の観点から言うとあのずんぐりむっくりした大きな体に対して、羽根があまりのにも小さすぎるため、理論上クマンバチは飛べない。けれど、事実は小説より奇なり、飛べないも何も現実に飛んでいるではないか。このクマンバチの飛行は長年科学者達にも謎であったのだが、最近になってやっとその謎が解明され、空気の粘度(レイノルズ数)を計算に入れることによって飛べることが立証されたという。
つまり、スポーツ科学の観点で言う速く走れるフォームというものは研究している学者さんには申し訳ないが所詮「概ね速く走れる」であろう程度のものでしかないと思うのだ。
ボルト選手のような走り方ではスピードが出ないといったところで誰よりも速く走っているのは事実。もちろんクマンバチの例同様、いずれボルト選手の速力の秘密が解明される日がくるかもしれず、ともすればボルト選手以上のスピードスターの出現も夢ではないのかもしれないが、だからといってまともに考えれば考えるほど彼以上の規格外の選手がそうそう現れるとも思えない。また、いくら科学で解明されたとしても易々と記録を更新されてたまるかという、いじましい思いがあるのも本音である。
本来日本人としてこんなこと言うべきではないと思うのだがサニブラウン選手、ケンブリッジ選手が仮に100mを9秒台で走れるようになったとしても、彼らがボルト選手の9秒58という数字を塗り替えて陸上史に名を残すとは到底考えにくい。もちろん頑張って欲しいとは思いますけどね。