地方の商店街
- 2016/09/06
- 14:52
(昨日の続き)とりあえず言いたいことは何個かありますけど、今日は日立の銀座通りの話な。
コンサートを終え、車を停めてあるコインパーキングに戻りました。出庫しようと思い、財布を見るとアチャー、万札しかない。どこかで崩さんと出られない。とりあえず時間も八時だし、腹も減った、両替がてら日立で飯食ってから帰ろうと思い、メインストリートたる銀座通り商店街に歩を進めてみたものの、どこもやってねぇ・・・。やっているのは客の入っていないパチンコ屋とサラ金のプロミス(といっても無人契約機だが)、そして昭和の香りがぷんぷんする場末のスナックがぽつりぽつり、日立銀座通り商店街、完全に終わってます(写真を撮ろうと思ったが悲しい気持ちになるだけなのでやめた)。
ガキの頃、よく飯を食った百番食堂もラーメンどさん子もとんかつのむとうも、閉店時間云々の話ではなく、店自体がなくなっておる・・・。
地方の商店街の悲哀ちゅうんかな、ここがひと時でも栄華を誇った工都日立のメインストリートかと思ったら感慨もひとしおである。
もちろん、時代の趨勢ですから日立に限らず、地方の商店街がうらびれていくのは致し方ない。商店街でお仕事している人には申し訳ないが今後再復活してまた脚光を浴びるなんてことはほぼない。
理由は主に二つある。
一つ目は現代の車社会にそぐわないという点。日立市の人口は減っているとはいえ、日立製作所の景気も盛り返し、消費そのものが冷え込んでいるとは思わない。郊外の駐車場の広いショッピングセンターは事実どこも盛況である。つまり消費の中心を担う生まれたときから車が一人一台の世代にとってわざわざ駐車場の狭い商店街に行く理由がないのだ。
二つ目は一つ目とも被るのだが、生まれたときから買い物は郊外のショッピングセンターでするものという世代にとって、そもそも町の商店街で買い物をするという習慣がないのだ。個人経営の衣料品店など、言っちゃ悪いが、「高そう」、「無理に勧められそう」、「古そう」と、恐怖の対象でしかない。こんなところで買い物をするぐらいなら郊外のお店でのびのび買い物をした方が安心だと思うのも無理からぬ話である。
もちろん、商店街が流行らない理由など探せばいくらでもあるが、逆に商店街を利用したくなるような理由ってまず見当たらない。たまにスタンプラリーや福引などしょーもないイベントをやって町おこしをしてますけどね、今の人達ってそんな陳腐なものに釣られるほど頭の中身は単純ではない。
商店街で生活している人には死活問題であっても無関係な人からするとハッキリいって商店街の存在などどうでもいいんですわ。それが現実じゃん。
職業柄商店街のお店さんから店頭で売れないのでネットで販売したいと思うと相談を受けるが基本的にはすべて断っている。何故なら考えが甘すぎるから。店頭で売れないものがネットで売れるわけはないのだ。
以前、とある酒屋さんからネットでお酒を販売したいと相談を受けた。郊外にある安売りの大手酒店に客を取られてしまい青息吐息だというのである。そこで起死回生を図り、ネット販売に力を入れたいというのであるが聞くとウイスキー、ビール、日本酒、全てがほぼ定価での販売だというじゃない、これじゃ売れるわけがない。同じ商品なら並べ替えフィルターを利用して安いネットショップから買う、そんな当たり前のことがまるで分かっていない。いくら宣伝に金を掛けようが(その宣伝費もないと思うが)、ホームページを綺麗に作ろうが市販品の場合、つまるところ価格勝負である。
俺も商売だからさ、ショップだけを構築して金を貰い、あとは知らん顔、社長、御社の商品が売れへんのは企業努力が足りないんじゃないですか、ガハハとでも居直れば本当はいいのかも知れないが、いくら金のためとはいえ、失敗するのがはじめてから分かっているものを勧めるのはさすがに良心の呵責を感じる。もしかしてトッポイ業者ならそのぐらいやるのかもしれないが俺は地元の人を敵に廻したくはないんでね、丁寧にお断りさせて頂いた。
いずれにせよ、地方の商店街が昭和の栄光再びと、再度巻き返すことはまずあり得ない。たまたま美味しいコロッケの店が繁盛することはあってもそんな店は稀有な存在だ。
結局、こんな言葉で片付けて悪いけどさ、全て『時代』です。時の流れには勝てません。
あ、ちなみに冒頭の両替の件ですがパチンコ屋で両替だけをさせて頂きました。パチンコを打たず、両替だけして退散、だって客のいないパチンコ屋が出るとは思えねぇもの、すまねぇ~。
コンサートを終え、車を停めてあるコインパーキングに戻りました。出庫しようと思い、財布を見るとアチャー、万札しかない。どこかで崩さんと出られない。とりあえず時間も八時だし、腹も減った、両替がてら日立で飯食ってから帰ろうと思い、メインストリートたる銀座通り商店街に歩を進めてみたものの、どこもやってねぇ・・・。やっているのは客の入っていないパチンコ屋とサラ金のプロミス(といっても無人契約機だが)、そして昭和の香りがぷんぷんする場末のスナックがぽつりぽつり、日立銀座通り商店街、完全に終わってます(写真を撮ろうと思ったが悲しい気持ちになるだけなのでやめた)。
ガキの頃、よく飯を食った百番食堂もラーメンどさん子もとんかつのむとうも、閉店時間云々の話ではなく、店自体がなくなっておる・・・。
地方の商店街の悲哀ちゅうんかな、ここがひと時でも栄華を誇った工都日立のメインストリートかと思ったら感慨もひとしおである。
もちろん、時代の趨勢ですから日立に限らず、地方の商店街がうらびれていくのは致し方ない。商店街でお仕事している人には申し訳ないが今後再復活してまた脚光を浴びるなんてことはほぼない。
理由は主に二つある。
一つ目は現代の車社会にそぐわないという点。日立市の人口は減っているとはいえ、日立製作所の景気も盛り返し、消費そのものが冷え込んでいるとは思わない。郊外の駐車場の広いショッピングセンターは事実どこも盛況である。つまり消費の中心を担う生まれたときから車が一人一台の世代にとってわざわざ駐車場の狭い商店街に行く理由がないのだ。
二つ目は一つ目とも被るのだが、生まれたときから買い物は郊外のショッピングセンターでするものという世代にとって、そもそも町の商店街で買い物をするという習慣がないのだ。個人経営の衣料品店など、言っちゃ悪いが、「高そう」、「無理に勧められそう」、「古そう」と、恐怖の対象でしかない。こんなところで買い物をするぐらいなら郊外のお店でのびのび買い物をした方が安心だと思うのも無理からぬ話である。
もちろん、商店街が流行らない理由など探せばいくらでもあるが、逆に商店街を利用したくなるような理由ってまず見当たらない。たまにスタンプラリーや福引などしょーもないイベントをやって町おこしをしてますけどね、今の人達ってそんな陳腐なものに釣られるほど頭の中身は単純ではない。
商店街で生活している人には死活問題であっても無関係な人からするとハッキリいって商店街の存在などどうでもいいんですわ。それが現実じゃん。
職業柄商店街のお店さんから店頭で売れないのでネットで販売したいと思うと相談を受けるが基本的にはすべて断っている。何故なら考えが甘すぎるから。店頭で売れないものがネットで売れるわけはないのだ。
以前、とある酒屋さんからネットでお酒を販売したいと相談を受けた。郊外にある安売りの大手酒店に客を取られてしまい青息吐息だというのである。そこで起死回生を図り、ネット販売に力を入れたいというのであるが聞くとウイスキー、ビール、日本酒、全てがほぼ定価での販売だというじゃない、これじゃ売れるわけがない。同じ商品なら並べ替えフィルターを利用して安いネットショップから買う、そんな当たり前のことがまるで分かっていない。いくら宣伝に金を掛けようが(その宣伝費もないと思うが)、ホームページを綺麗に作ろうが市販品の場合、つまるところ価格勝負である。
俺も商売だからさ、ショップだけを構築して金を貰い、あとは知らん顔、社長、御社の商品が売れへんのは企業努力が足りないんじゃないですか、ガハハとでも居直れば本当はいいのかも知れないが、いくら金のためとはいえ、失敗するのがはじめてから分かっているものを勧めるのはさすがに良心の呵責を感じる。もしかしてトッポイ業者ならそのぐらいやるのかもしれないが俺は地元の人を敵に廻したくはないんでね、丁寧にお断りさせて頂いた。
いずれにせよ、地方の商店街が昭和の栄光再びと、再度巻き返すことはまずあり得ない。たまたま美味しいコロッケの店が繁盛することはあってもそんな店は稀有な存在だ。
結局、こんな言葉で片付けて悪いけどさ、全て『時代』です。時の流れには勝てません。
あ、ちなみに冒頭の両替の件ですがパチンコ屋で両替だけをさせて頂きました。パチンコを打たず、両替だけして退散、だって客のいないパチンコ屋が出るとは思えねぇもの、すまねぇ~。