覆面の北枕

お昼過ぎ、急に猛烈な睡魔に襲われ、２時間ほど泥のように眠る。

極度の鼻詰まりゆえ、睡眠時無呼吸症候群はデフォルト、ときたまこういった昼間の猛烈な睡魔に悩まされる。

睡眠時無呼吸症候群は心臓をはじめ、体の至る所に負担が掛かるため、医者からは出来るだけ早期に鼻の手術を勧められている。

ただね、鼻の手術ってかなり大変なんだわ。

鼻の中にある軟骨（鼻中隔湾曲症という）をメスを使って抜き取るのだが大量に出血をするため、術後は両穴にこれでもかっていう程ガーゼを詰め込み、息は完全に口呼吸。

俺、手術は別にいい。

全身麻酔だから怖くもなんともない。

ただ、平均５日はガーゼ詰めっぱなしだからねぇ、この苦しさを想像したらどうしてもそこの部分が踏ん切りがつかない。

考えてみ、鼻をつまんだ状態で５日だよ、これは半端なく苦しいぞ。

これがね、ガンなどのもろ命に関わる病気や、或いは命には関わらなくとも痛くてたまらない病気（良性の腫瘍とか）なら手術しようという気にもなるが、鼻詰まりそのものはぶっちゃけそこまでのもんじゃないじゃん。

もちろん、長い目で見れば最初に書いたように心臓や肺に負担を掛けるから絶対に手術をしなくちゃならないんだけど、とりあえず鼻が詰まって目が覚めても点鼻薬点せばスーッと鼻が通るからね。

余計にやらんわ。

ま、点鼻薬は点鼻薬で薬剤性肥厚性鼻炎というこれまたやっかいな鼻詰まりを引き起こすことがあるから厄介なんだけどさ。

ちなみに薬剤性肥厚性鼻炎とは点鼻薬の使いすぎで鼻腔内が肥大して常時腫れ上がってしまう炎症のこと。

点鼻薬を点すと暫らくの間、腫れは引くが薬効が切れるとリバウンドでさらに腫れ上がってしまうという悪循環を引き起こす。

この負の連鎖を断ち切るためにも手術が必要なのだが、５日も口呼吸というのがどうしても踏んぎりがつかない。

もちろんやったほうがいいのはわかるんですけどねぇ。


セックス。

手術じゃないんかいっ！？