覆面の北枕

『自称・祈とう師の男が、当時７歳の男の子の糖尿病の治療を中断させ、死亡させたとして逮捕された事件です。男の子の両親が「わらにもすがる思いで頼んだが、間違いだった」と話していることがわかりました。

この事件は、栃木県下野市の自称・祈とう師、近藤弘治容疑者（６０）が今年４月、重度の糖尿病を患っている今井駿くん（当時７）に対し、インスリンの投与をさせずに死亡させたとして、殺人の疑いで逮捕されたものです。

近藤容疑者は自らを「龍神」と名乗り、呪文を唱えながら駿くんの体を触るなどして、両親から治療費としてあわせて２００万円以上を受け取っていたということです。

また、これとは別に、駿くんの体調に変化があると、「龍神を信じないからだ」と言って、「登録料」として３万１０００円を複数回請求していたということです。

その後の警察への取材で、両親が「息子は注射を嫌がっていたので、わらにもすがるような思いで頼んだ。今は龍神に頼んだのは間違いだったと後悔している」と話していることが新たにわかりました。

警察は両親について、保護責任者遺棄致死の疑いで書類送検する方針で、さらに詳しい経緯を調べています。』


これ、まあニュースで見た人も多いと思いますが、一番の問題は変質者の亀・・・、もとい祈祷師ではなく、親だろ。

もちろん、祈祷師が法によって裁かれるのは当然なんですけど、俺から言わすと親がどうかしている。

個人的には宗教をまったく信じていないが愛する我が子のために両親が宗教や神に救いを求める気持ちはよく分かる。また、科学とはまったく逆行する話だが実は医師にも宗教や神を信じるものが多いのも事実だ。実際、総合病院の屋上や駐車場の外れのほうには小さな祠（ほこら）が祭ってあるところが多い。慈恵医大や聖マリアンナ医科大学病院などはまんまキリスト教が母体であったりする。

以前、何かで読んだか聞いたかしたのだが、医師が宗教を信ずるその理由は生か死かの確率がフィフティーフィフティーという場合、手術なり、薬物投与なりの処置を施し、もうこれ以上医学の力ではやりようがないぞとなれば、後は神の力に頼るしかないというのだ。

まあ、それは分からぬでもない。ただ、一つ重要なのが最大限の処置をしたという前提での話だ。この子の場合、最大限の処置というのは言うまでもなくインスリンを打つことである。その上であとはやりようがなというのであれば祈祷でも滝行でもすんのはいいと思うが一番目に科学を否定する理由が分からん。まさか保険金目当ての完全犯罪だとも思えんし。

結局突き詰めれば親が殺したようなもんだろう。まさか祈祷師が子供を無理やり連れ去って拉致監禁してたワケじやないんだろう？

本当にね、バカっていうのは罪だよな。まともに考えればこんなインチキカメアタマ師に傾倒する理由がねぇーもん。昔からバカはバカなりに生きるしかないというが学ばん奴は猿にももとると思うのは言いすぎだろうか。