先日茨城放送を聴いていてちょっと気になることがあった。
あるパーソナリティーさんなのだが彼女は茨城生まれの茨城育ちながらなんと茨城弁が殆ど喋れないというのだ。
その理由が如何とも悲しい。まさに遺憾。理由はこう。
本人は生粋の茨城人なれど、両親はともに東京の人間、たまたま親父さんの仕事の関係でつくばに引っ越してきて、そこでパーソナリティーさんが生まれ、今に至るまで茨城で暮らしているのだが話を聞く限りどうやら茨城弁を親父さんたちが下品な言葉だと思っているらしく、家庭での茨城弁の使用が堅く禁じられていたというのだ。たまに学校なんかで友達に感化され、家で訛って話してしまうと厳しく矯正させられたという。ゆえに、茨城で育っていながらいまだに茨城弁が喋れないとのことであるが、うーん、それってどうなんですかね。
俺は東京や横浜などに仕事で出掛けても特に訛っていると言われたことはない。それどころか元々東京の人ですかと言われたこともある。
しかし、地元で話すときはバキバキの茨城弁。感覚的には外国語と日本語を流暢に使い分けるバイリンガルといったところ。
決して自分が正しいとは思わないが、地方で育ちながらおクニ言葉の使用を家庭内で禁止するっていうのはやっぱり違うんじゃないかと思う。東京を含め日本全国津々浦々どこの地方にもネイティブな方言ってあるじゃない、それは大切な文化として守るものなんじゃないかなと思うんだけどどうだろう?また、標準語が偉くて方言が偉くないなんてことはないはずだ。
もちろん、人んちの教育方針にケチをつけるつもりなどさらさらなく、最終的には口をはさむ余地すらないんだけどラジオを聴いててちょっと寂しいなと思ったわな。それどころか、そんな奴がわざわざ茨城ローカルのパーソナリティーになんぞなるんじゃねぇーよ、バカタレと思ったぐらいだしな。
確かに、どんなに普段は訛っていようとも標準語で綺麗に話せる必要はあると思う。一生田舎に引き籠っているのならともかく、東京などの都市部で仕事をするときはかしこまった言いかたじゃないとマズいフォーマルな場面も現実には多々あり、田舎もんと舐められぬためにも教科書通りの綺麗な言葉を身につける必要はある。業種にもよるでしょうが、学校を卒業して東京で就職するとなればある程度綺麗な標準語が喋れないと就職試験にそれだけで落ちてしまったりもするだろう(事務系や販売系なら特に)。だからやはり綺麗な標準語は必要だ。
まあ地元が嫌いなら仕方がないが、それなりに郷土愛があるのであればせめて地元の連中といるときぐらいは肩ひじ張らずにネイティブな方言を話してもいいんじゃないかと思う。そのうえでTPOに応じて標準語と方言を場面場面で上手に使い分けた方が人間的にも面白みがあると思うんですけどね。
どうなんだっぺね。