食物連鎖って中学校の理科で習ったと思う、あれには凄く疑問がある。
ピラミッド型の食物連鎖を表わす絵を見たことあるだろう?ワシやライオンが頂点になっている絵だ。
しかし、どうしても腑に落ちない。
例えばアマゾンのジャングル、アマゾンの肉食獣の頂点はジャガーだ。しかし、そのジャガーも狂暴な習性で知られるグンタイアリ(軍隊蟻)の前ではひたすら無力、もたもたしているとアリに身体丸ごと食い尽くされてしまうため、最強であるはずのジャガーもグンタイアリを見つけると一目散で逃げるという。
じゃあ、グンタイアリが食物連鎖の頂点にいるかといえば、アリジゴク(カゲロウの幼虫)など、グンタイアリを捕食する別の生き物がいるから自然は奥深い。では、そのアリジゴクを見てジャガーが逃げ出すかといえばそんなことはない、逃げもしないし、獲物としても小さすぎるので襲いもしない、つまりハナから眼中にないのである。ちなみにジャガーが捕食するアリクイの大好物はグンタイアリだったりするから話がさらにややこしい。
また、こんな話もある。ライオンと象が戦えば象が勝つという。これは結構みんな知っていると思う。その地上最強と言われている象を倒すのがキングコブラ、コブラの毒は一撃で象を仕留める。じゃあコブラが無敵かといえばマングースにはかなわない。しかしマングースはライオンの餌、これじゃ堂々巡りだ。
これらはあくまでも一例だがピラミッド型のヒエラルキーに納まるほど食物連鎖は単純なものではないと思う。
理科の授業ではピラミッド型であると習ったが実際はピラミッドというより、むしろ終わりのないメビウスの輪のような構造だと思うのだ。グンタイアリを捕食するアリクイであっても死ねばグンタイアリの餌、お互い行ったり来たり、卵が先か鶏が先かみたいな話である。
誰がピラミッド構造だなんて決めたかは知らないが考えれば考えるほどおかしな話だろう。理科の授業では天敵のいないライオンやジャガーなど最上位の生き物は死ぬと食物連鎖最底辺のバクテリアに分解され、土に還り、その土は植物の養分になると教わったが、直接バクテリアに分解されるなんてことはまず以てありえないだろう。現実はハイエナやジャッカル、ハゲタカなどに屍をつっつかれ、せいぜいそいつらに排出されたクソや小便がバクテリアに分解されるという程度であるから、死んだら即土に還るということはあまりないというか、まずないと思う。そのクソだってハエやフンコロガシの餌となるわけだしな。
ひねくれ者と言われりゃそれまでだが俺は人よりも信じやすい反面、疑うべきところは徹底的に疑う。常識を常識として受け入れるには自分が納得出来るだけのソースが欲しいのだ。デミグラスとかブルドッグとか(?)。
この常識を疑うという感覚をかなり大切にしている。
だからといって、別に非常識な行いをせよと言っているわけではない。そうではなく、考えることを放棄するなと言っている。
考えることを放棄してしまったら人としての成長は止まってしまう。肉体的な成長はせいぜい二十代半ばぐらいまでだろうが思考の成長に終わりはない。
最近少し感動した話がある。年を取ると物忘れが多くなる。若い連中にはあまり理解出来ぬかもしれないが、俺も時折人や物の名前を思い出せないことがある。
これは単純な老化現象だと思っていた。年を取るにしたがって物忘れが多くなるのはある意味仕方がないことだと半ばあきらめていた。
しかし、この物忘れは最近の研究によると決して脳みその衰えによるものではないというのだ。
十才の子供と七十才のお爺ちゃん、当然七十才のお爺ちゃんは十才の子に比べ、物忘れが激しい。だが、それは認知症などの病的なことを除けば老化現象などではなく、単純に計算して、七十才のお爺ちゃんは十才の子の70倍の物事を脳に蓄積しているわけであるから、当然引き出す迄に時間が掛かったり、情報量が多すぎて探しても見つからないというわけだ。老化現象などではない。
インターネットに置き換えれば分かりやすい。情報量の少ないページであれば簡単にアクセス出来るが文字や画像など、情報の量が多ければ多いほどページが開くまでに時間がかかる。インターネットをしている人であれば誰しもが経験しているはずだ。人間の脳も理屈は同じだという。
常識を疑わなかったら老化現象と片付けられて終わりだ。
考えることを放棄してはいけない。考えに考え抜いた上でのシンプルな考えには賛同するが考えるのを放棄してのシンプルな考え方には賛同できない。
知識をどう生かすかが知恵である。
なんか勢いに任せてくだらないこと書いちゃった気がする・・・。