覆面の北枕

今、ネットでは中年童貞がちょっとした話題になっている。

アラフォー以上で女性と一度も付き合ったことがない奴が結構いるのだという（素人童貞も含む）。まあ、理由は色々あるのだが意外に多いのが処女信仰、付き合うのであれば絶対に処女じゃなくてはならないというのだ。

ふぅーっ・・・。

まあ個人の趣味趣向の問題であるから何だっていいんだけどさ、俺なんか処女なんて真っ平御免だけどな。

予定はおろか、相手すらいないけども、万が一この先再婚するなら処女どころか、バツイチがいいと思っている。

俺は結婚にキラキラした幻想なんかいらないと思っており、二人の距離感は今日が明日に変わるよなもんでしかないというのが持論だ。あまりに自然すぎていいも悪いも気付かない程ありふれた空気のような距離感でいたい。

だいたい、自分達の親を見れば結婚ってどんなもんか凡そ分かりそうなもんじゃん。なのに、テレビ、映画、漫画なんかで変に男も女も感化されちまっているから、ジュリア・ロバーツの映画みたいなキラキラした恋愛物語を夢見てしまう。

俺：よう、ちょっとパチンコ行ってくっから。

妻：夕飯は？

俺：なんでもいいわ、塩ジャケでも焼いといて、帰ったらチンして食べるわ、遅くなったら先寝ちゃってかまねぇから。あ、一応風呂だけ沸かしといて。

妻：わかった。あんま無駄遣いすんなよ。いってらっしゃ～い。どぉ～れ、私はTSUTAYA行ってDVD借りてくっかな。

実際はこんなんだぜ。

ベタベタするわけじゃなく、それでいて冷えきっているわけじゃない、まさに空気。

なくてはならない空気であるが普段空気を有り難い気持ちで吸い込んでいる奴っていねぇだろう。分からねぇけど、このぐらいの方が却って長続きするもんだと思う。

結婚に過度な期待をして、理想のマイホームを作ろうとするから挫折する。ほどほどに考えてりゃいい。

とはいえ、処女を追い求めているような奴には何言っても無駄でしょうけど。