俺は自民党支持者だ。
日本政界の最近の様子を見ていると、まるでコメディ番組のよう。
時事通信社の調査によると内閣支持率は驚異の21.3%、自民党の支持率も19%とひどく低迷している。本来ならここぞとばかりに息巻く野党第一党の立憲民主党もこれまた支持率4%台という超低空飛行。他国なら政権交代がとっくに起こっているはずだがそのうねりすらない。
子どもの健全な教育を担うべき文科省の政務官が不健全な女性交際で辞任。健全の意味を今一度辞書で調べて欲しい。本来、法の番人であるはずの法務副大臣が公職選挙法違反を犯し辞任、人にあれこれ言う前にまずはお前が法律を守れ。舌の根の乾かぬ内に今度は税金を徴収する側の財務副大臣が税金を滞納して辞任。
これはいったいなんの漫才なのかと思う。M-1グランプリに出場すれば辛口で有名なあの上沼恵美子ですら百点をつけそうだ。
政務三役のみならず自民党議員の体たらくも如何ともしがたい。
社会における差別撤廃の先駆者であるべき国会議員が、札幌と大阪の法務局によって人権侵害行為を行ったと認定されるという皮肉。差別主義者の烙印を押された杉田水脈議員は保守の意味を大きくはき違えている。自身がYouTube番組で語ったアイヌ系団体の「公金チューチュー」が事実であれば当然ながら厳しく追求、断罪すべき案件。
しかし、その根拠が「きっとそうに違いない」だとするなら、それは法治主義の立場から見てあまりにも薄弱、酔っぱらいが居酒屋でする根拠のない与太話と大差がない。この人は単純にアイヌ民族が心底嫌いなんだと思う。
好き嫌いは個人の趣味嗜好であるから構わないが、国益を考えたときアイヌ民族の排斥思想はロシアが北海道を自身の領土と主張する口実にもなりかねず大変危険だ。
話は飛躍するがその理屈でクリミアはロシアに併合されてしまったではないか。そこに政治的な意図がなさ過ぎるほどない分、エッフェル姉さんの物見遊山のフランス視察が可愛く見えるほど。国民の多くが物価上昇や相次ぐ豪雨災害に疲弊するさなかのオー・シャンゼリゼ、これも国会議員以前に人としてどうかとも思うが。
杉田議員が次の選挙はどうせ落選するに決まっている、それならば今の内に好き放題言っておけと思っているのであれば頭が痛い。
日本維新の会は「身を切る改革」を掲げるが、身を切るどころか大阪万博の建設費増額は国民に税の負担を強いる。なにより目指すものが政権交代ではなく「第二自民党」、思わずズッコケそうになる。それなら曲がりなりにも経験と実績のある「第一自民党」の方がまだマシだ。
政権交代の動きは見えず、立憲民主党の泉代表は「五年後に政権交代」と怪気炎を吐く。今の立憲民主党の支持率4%を考えれば現実的だと思う反面、野党第一党がこれじゃ政権交代など未来永劫あり得ないと絶望的になる。
日本政治のこの風景は、まるで笑えないジョーク。戦争もバブル崩壊もないのに、この政治の混迷は理解し難い。
野党がこの有様では結局一周回って結局自民党に票を投じるしかない。だから俺は自民党支持者だ。なんだか書いてて情けなくなる。