夏の日記
- 2020/08/13
- 21:54
中二の夏、悪ガキどもは夜中漁港に集まった。
係留されている漁船のロープを外す、表面上は波一つない穏やかな海面であるが潮の満ち引きにより、確かに海流は存在する。
暫くは港内を漂っていた船もいつしか引き潮に寄せられて動きだし、船は沖に沖に進む。
「船が動き出したよ」
「うん、動いた」
「凄いなぁ」
どんどん沖に進む無人の漁船。いつしか船は見えなくなり僕たちは飽きたので帰宅した。そして寝た。
あれから海上保安庁の巡視船が出動し、漁協でも無人の漁船が漂っている、誰か船から落ちたんじゃないかとそれはそれは大変な騒ぎだったらしい。次の日、そのことを父親が漁師の別の友人から話を聞いた。友人は「ひどいことをする奴がいる。許せない」と怒っていた。
僕たちは皆口をつぐみ、悪質なイタズラと新聞にも載ったらしいが結局誰も最後まで口を割らなかった。そんな仲間を僕は誇りに思いたいです。
時効だからいいよね。
いやいやよくねぇーよ。普通に犯罪だろ!
係留されている漁船のロープを外す、表面上は波一つない穏やかな海面であるが潮の満ち引きにより、確かに海流は存在する。
暫くは港内を漂っていた船もいつしか引き潮に寄せられて動きだし、船は沖に沖に進む。
「船が動き出したよ」
「うん、動いた」
「凄いなぁ」
どんどん沖に進む無人の漁船。いつしか船は見えなくなり僕たちは飽きたので帰宅した。そして寝た。
あれから海上保安庁の巡視船が出動し、漁協でも無人の漁船が漂っている、誰か船から落ちたんじゃないかとそれはそれは大変な騒ぎだったらしい。次の日、そのことを父親が漁師の別の友人から話を聞いた。友人は「ひどいことをする奴がいる。許せない」と怒っていた。
僕たちは皆口をつぐみ、悪質なイタズラと新聞にも載ったらしいが結局誰も最後まで口を割らなかった。そんな仲間を僕は誇りに思いたいです。
時効だからいいよね。
いやいやよくねぇーよ。普通に犯罪だろ!