系統立てて考えてみる
- 2018/07/30
- 22:26
オウム事件の首謀者たちの死刑が執行され、死刑についての是々非々がここにきて俄かに熱を帯びているが、ふと思った、弁護士という立場であれば絶対に死刑廃止論者という立場でないと弁護士としてのアイデンティティが崩壊してしまうのではないかと。
弁護士の仕事は突き詰めると二つしかない。言わずもがな、民事事件と刑事事件だ。
刑事事件の目的は被告人の罪を検察の求刑より軽い罪にすること。刑事訴訟法の最高刑は言うまでもなく死刑。どんな悪人であっても弁護人としては死刑を忌避しなくてはならない。つまり、日本では終身刑が定められておらず、無期懲役が有期刑では最も重い。検察が死刑求刑したら、たとえ救いようのない悪魔であっても無期懲役以下の判決にするように精一杯弁護しなくてはならない。でしょ?
この事件は犠牲者の数も多く、社会に与えた影響も大きい、死刑判決もやむを得ませんとは、弁護士の立場では死んでも言えない。弁護士という職務を離れ、一個人として自身が仮にそう思っていたとしてもその考えは封殺しなければ弁護士という職業は成立しない。
・・・と、思ったのであるが、一部矛盾をはらんでいるのもまた事実である。
刑事事件を専門に扱う弁護士には検察官上がりの弁護士が少なくない。いわゆる「ヤメ検」だ。
検察官の使命とは重罪人に死刑を求刑し、いかに多くの被告人を絞首台に送り込むかだ。言葉に語弊があるかもしれないが、無期懲役にするのではなく、死刑判決を勝ち取ってなんぼの世界であるから重罪人に対しては生かすという選択肢はなく、殺すということに専念しなくてはならない。
定年まで検察官として勤め上げ、退官後も弁護士にならないというのであればこの考え方は徹頭徹尾、検事としてすこぶる正しいと思うが、途中で検察庁を退職して刑事事件を専門に扱う弁護士になった途端、主義主張は180度転換して死刑を反対するこの矛盾、正直それってどうなのという思いが拭いきれないのである。
もっとも検察官自身、死刑を求刑するときは相当苦しむという話があり、立場上、死刑を求刑しなくてはならないが判決が無期懲役であると、内心ホッとする検察官もいるという、また、仮に判決が死刑であっても被告人が上告するとその事件は自分の手から離れるため、それもまたホッとするという。個人的にはそんな心根の弱い奴は検察官なんてとっとと辞めてしまえと思うのだが・・・。
いずれにせよ、建前論がまかり通るのであれば弁護士という職業の人間は弁護士バッチを掲げている間は死刑廃止を訴えないと弁護士という職業は成立しない。
たまに弁護士が死刑廃止論を訴えると、「それは殺された被害者や遺族のことを考えていない無責任な暴論だ」と騒ぎ立てる人がいるがこうやって系統立てて考えれば弁護士が死刑廃止を訴えるのは当然のことなのである。もちろんそこは本音と建前であり、ガチで死刑廃止を訴えている弁護士もいれば職業柄不承不承であっても死刑廃止を訴えている弁護士もいるでしょう。
なお、俺は死刑は大賛成です。
いつも言うようにところてん方式で判決が確定したものは順番通りに粛々と殺してしまえとしか思わん。正直なところ、使える臓器は宅下げ品として下ろし、体の不自由な人に譲り渡し、後はすり潰して飼料にでもしちまえと思っている。
弁護士の仕事は突き詰めると二つしかない。言わずもがな、民事事件と刑事事件だ。
刑事事件の目的は被告人の罪を検察の求刑より軽い罪にすること。刑事訴訟法の最高刑は言うまでもなく死刑。どんな悪人であっても弁護人としては死刑を忌避しなくてはならない。つまり、日本では終身刑が定められておらず、無期懲役が有期刑では最も重い。検察が死刑求刑したら、たとえ救いようのない悪魔であっても無期懲役以下の判決にするように精一杯弁護しなくてはならない。でしょ?
この事件は犠牲者の数も多く、社会に与えた影響も大きい、死刑判決もやむを得ませんとは、弁護士の立場では死んでも言えない。弁護士という職務を離れ、一個人として自身が仮にそう思っていたとしてもその考えは封殺しなければ弁護士という職業は成立しない。
・・・と、思ったのであるが、一部矛盾をはらんでいるのもまた事実である。
刑事事件を専門に扱う弁護士には検察官上がりの弁護士が少なくない。いわゆる「ヤメ検」だ。
検察官の使命とは重罪人に死刑を求刑し、いかに多くの被告人を絞首台に送り込むかだ。言葉に語弊があるかもしれないが、無期懲役にするのではなく、死刑判決を勝ち取ってなんぼの世界であるから重罪人に対しては生かすという選択肢はなく、殺すということに専念しなくてはならない。
定年まで検察官として勤め上げ、退官後も弁護士にならないというのであればこの考え方は徹頭徹尾、検事としてすこぶる正しいと思うが、途中で検察庁を退職して刑事事件を専門に扱う弁護士になった途端、主義主張は180度転換して死刑を反対するこの矛盾、正直それってどうなのという思いが拭いきれないのである。
もっとも検察官自身、死刑を求刑するときは相当苦しむという話があり、立場上、死刑を求刑しなくてはならないが判決が無期懲役であると、内心ホッとする検察官もいるという、また、仮に判決が死刑であっても被告人が上告するとその事件は自分の手から離れるため、それもまたホッとするという。個人的にはそんな心根の弱い奴は検察官なんてとっとと辞めてしまえと思うのだが・・・。
いずれにせよ、建前論がまかり通るのであれば弁護士という職業の人間は弁護士バッチを掲げている間は死刑廃止を訴えないと弁護士という職業は成立しない。
たまに弁護士が死刑廃止論を訴えると、「それは殺された被害者や遺族のことを考えていない無責任な暴論だ」と騒ぎ立てる人がいるがこうやって系統立てて考えれば弁護士が死刑廃止を訴えるのは当然のことなのである。もちろんそこは本音と建前であり、ガチで死刑廃止を訴えている弁護士もいれば職業柄不承不承であっても死刑廃止を訴えている弁護士もいるでしょう。
なお、俺は死刑は大賛成です。
いつも言うようにところてん方式で判決が確定したものは順番通りに粛々と殺してしまえとしか思わん。正直なところ、使える臓器は宅下げ品として下ろし、体の不自由な人に譲り渡し、後はすり潰して飼料にでもしちまえと思っている。