『いまだヤンキー王国!群馬・栃木・茨城「北関東三兄弟」がおもしろい
日本三名泉の一角・草津温泉や、世界遺産に登録された富岡製糸場を擁しているにもかかわらず、それらには一切触れず、特色とは言い難いところをアピールしてくる群馬県民。
彼らにとって「ディズニーランドを超える夢の国」は、富岡製糸場からも程近い「こんにゃくパーク」だという。入場無料なのに、ビュッフェ形式でこんにゃく食べ放題という太っ腹だ。
それにしても、ごく普通の人に話を聞いても、群馬県民の言葉の端々には、そこはかとなくヤンキーっぽい空気が流れるのはなぜなのか。高崎市在住の40代男性。
(中略)
他県に住む人にとっては、北関東はまさに「日本の死角」。そこでは、もはやこの3県でしか生き残っていない、ヤンキー的プライドを懸けた知られざる戦いが繰り広げられている。』
(週刊現代)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49837(記事全文はこちら)
この手の記事ってエンタメウケのよい、鉄板ネタなんだろうけど、自分のまわりに栃木や群馬と張り合っている人っていないんですよね。
お前らのまわりにはいます?
栃木(群馬)許すまじと言っている人を俺は生まれてこの方一度も見たことがない。
きわめて交友範囲の狭い、俺の身の回りだけの話であるから、もしかすると、俺の知らないところで北関東三県仁義なき戦いが起こっている可能性も否めませんが、常識的に考えるとあまり現実的ではないと思うぞ。戦国乱世の国盗り物語の時代ならともかく、今どき、いがみ合う理由がまるでねぇーもん。
例えば茨城県の西端に位置する結城市の場合、文化圏はお隣栃木の小山市だったりするワケです。そりゃあそうだろう、県庁所在地の水戸に来るより、小山の方がはるかに近く、場所にもよるが結城から小山の繁華街までは車で15分、事実、小山に行けばつくばナンバーの車を水戸市内で目撃するよりもはるかに多く目撃する。小山市の人からすれば、茨城県民はお客様でこそあれ、決して憎悪の対象とは思っていないと思う、というか、空気のように当たり前の存在過ぎてイチイチそんなことを考えもしないであろう。
結局、こういう記事ってろくに取材もせず、こうであってほしいという、単なる思い込みで記事を書いているとしか思えないんだわ。
北関東自動車道がつながり、茨城・栃木・群馬がより近い存在になった今、栃木、群馬の人が海で泳ぎたきゃ茨城に来県するし、スキー場のない茨城県民が群馬や栃木のゲレンデを利用することになんの違和感も感じない。互いに持ちつ持たれつの良好な関係を保っている。いがみ合うどころか、むしろ一層交流が進んでいると思うんだわ。
最後に記者は、「ヤンキー的プライドを懸けた知られざる戦いが繰り広げられている。」と結んでおりますが、暴走族全盛期の80年代後半までなら他県ナンバーのバイクは入れねぇという不文律が一部あったのかもしれんけど、今は他県ナンバーの旧車会の連中が茨城の元ヤンキーと仲良く並走しているのをよく見かける、栃木ナンバーの派手な車やバイクが大洗を流していても地回りのやくざと揉めるなんてこともないし、いたって平和なもんです、ええ。